若々しいカラダとお肌のハリに「お米」がいいって本当?【栄養士がごはんをおすすめする理由】

栄養士の堀口泰子です。

ごはん(お米)が心とカラダにもたらす変化について、前回は「お通じ・お腹まわり」編をお伝えしました。

今回は「若々しいカラダとお肌のハリ」編です。ごはんを食べるとカラダやお肌のハリに良い理由について詳しく見てみましょう。

▼「お通じ・お腹まわり」編はこちら
お腹まわりが気になるなら「お米」を食べよう!【栄養士がごはんをおすすめする理由】


ごはんが若々しいカラダをつくる理由


わたしたちのカラダは毎日エネルギーを消費しています。消費エネルギーには生命維持に必要な基礎代謝量、運動や日常生活で消費する身体活動量、食事をして代謝することで起こる食事誘発性熱産生があります。

基礎代謝量は消費エネルギー量の約6割を占めているので、基礎代謝量が多ければ消費エネルギーも大きくなります。10代をピークに加齢とともに低下しますが、基礎代謝量は筋肉量に比例しているので、筋肉量が多ければエネルギー消費は増えることになります。筋肉量が多い方が太りにくいだけでなく、若々しいカラダを維持しやすいとも言えそうです。

筋肉量を維持、増加するためには、適度な運動と食事が必要となります。筋肉をつくるたんぱく質は、肉や魚、卵、大豆製品などに多く含まれていますが、ごはんを食べるとたんぱく質を摂取できることはご存じでしょうか。ごはん2合には鮭およそ1切れ分のたんぱく質が含まれています。

肉や魚など動物由来のたんぱく質だけで、たんぱく質量を摂取しようとすると脂質の摂取量が増えてしまい、エネルギー摂取が過剰になりがちです。摂取エネルギーを抑えるために、単にごはん量を減らしても過剰となった脂質量は減らすことはできません。また必要以上に食事量を減らすと基礎代謝量や食事誘発性熱産生まで減少させてしまうことがあります。

このようなことからも、しっかりごはんを食べた方がたんぱく質は充足しやすく、栄養バランスも整いやすいのです。

また、たんぱく質は20種類のアミノ酸が結合して作られます。そのうち体内で合成できない9種類を必須アミノ酸と呼び、その含有率を「アミノ酸スコア」として、すべての必須アミノ酸がバランスよく含まれているかの指標となっています。

しかしながら、たんぱく質のアミノ酸スコアを考えると、肉や魚、卵が100に対し、ごはんは65です。そこでごはんとの組み合わせとしておすすめしたいのは、大豆製品です。ごはんとみそ汁は理想的な献立です。みそ汁や納豆など、大豆製品を組み合わせて食べることでごはんのたんぱく質をアミノ酸スコア100に変えることができるのです。

ごはんを上手に活用して食べることは、筋肉をつくり、若々しいカラダをつくることに期待ができそうです。


ごはんがお肌のハリを生みだす理由


皮膚の表皮細胞はターンオーバーによって生まれ変わっています。水分不足はお肌のターンオーバーに影響します。主食を考えた時、パンや麺類よりも、ごはんの方が水分量が多いですが、ごはんと汁物のように献立としてみると食事からの水分摂取量はさらに多くなります。

また、前回の「お腹まわり」の話でもあったように、ごはんには食物繊維や難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)が含まれているので、腸内環境を整えることからもお肌には良い影響を促します。


さらに、食事から過剰に得た血液中の糖分と体内のたんぱく質が結びつくとAGEという物質がつくられます。この現象を「糖化」といい、AGEは肌の老化をすすめる原因のひとつと言われています。

日ごろからごはんを必要以上に控えたり、我慢していると、甘いものが欲しくなります。また、ごはんの代わりに甘いものを置き換えて食べると血糖値が急激に上昇します。するとさらに甘いものやケーキ、チョコレートなど過剰に糖分を欲することとなり、かえって肌の糖化を招くことになりかねないのです。

また食習慣の面からも、血糖値の上昇を緩やかにするためによく噛んでゆっくり食べたり、調理法は焼く、炒めるなどに偏らず、茹でる、蒸す、などを取り入れることも肌の糖化予防には大切です。

このようなことからも、ごはんを中心とした和食はお肌にも理想的な食事と言えるのではないでしょうか。ごはんは若々しさを保つ食事として大いに役立ちそうです。参考にしていただければうれしいです。

お米のたんぱく質×筋トレはこちらの記事もおすすめ
お米でタンパク質が摂れる? 筋トレに効果的なお米の食べ方【栄養士コラム】

日本人の食事摂取基準(2020 年版)(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

堀口泰子
栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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