今さら聞けない「米粉」の話 種類や使い方を解説!
管理栄養士の大槻万須美です。
最近、より手に入りやすくなってきた「米粉」。米粉パンや米粉ケーキなど、小麦粉とは違った食感や味わいが人気を集めています。
今さら聞けない、米粉の基本情報や用途、小麦粉との違いや使うときの注意点について解説します。
米粉には、生のもち米で作られた「白玉粉」や「もち粉」、生のうるち米を製粉した「上新粉」、両方を混ぜた「だんご粉」と、糊化した米粉である「道明寺粉」や「寒梅粉」といったものがあり、柏餅やちまき、お月見団子など、古くから米粉を使った和菓子は親しまれてきました。
最近では、従来の使い方である和菓子だけでなく、上新粉をより微細にした「上用粉」が米粉パンや米粉ケーキなどの洋菓子にも利用されています。
米をより細かく粉砕する製粉方法と、製パン・製菓技術の進歩などにより、米粉や米粉加工品は一層おいしく、身近なものになってきました。
シフォンケーキなどの柔らかいスポンジケーキや、クッキー
・ミドルタイプ(アミロース含有率15%以上20%未満)
スポンジケーキ、クッキー、天ぷら粉、お好み焼き粉、唐揚げ粉、惣菜のとろみ付けなど
・ハードタイプ(アミロース含有率20%以上)
強弾力の麺、洋酒に浸すなどの固めのケーキ
※「米粉の用途別基準 ・ 用途表記」、「各米粉の具体的な用途の例及びアミロース含有率に応じた用途詳細」より
2番と3番のグルテン添加率は18~20%とし、グルテンを添加している旨を明記する必要性も盛り込まれています。
このガイドラインでは、生地の質感や焼き上がりのボリュームにも変化を与える「粒子の大きさ」と「デンプン損傷度」についても基準が設けられています。
米粉は小麦アレルギーの際の代替品としても使われますが、両者にはさまざまな違いがあります。
性質の違いを知り、上手に使い分けしましょう。
小麦粉のデンプン量が45%なのに対して米粉は70~80%となっているため、米粉を使うともっちりとした食感に仕上がります。
米粉は小麦粉よりも吸水性が高く、水分を含みやすい性質があります。
また、油の吸油率が低いため、揚げ物に使うと薄衣になるとともにカラッと揚がります。吸油率が低いためカロリーもおさえることができます。
小麦粉のたんぱく質はグリアジンやグルテニンが含まれ、水を加えてこねることでグルテンを形成しますが、米粉に含まれるたんぱく質はグルテンになりません。
こねすぎるともちのような弾力が生まれるため、粉っぽさがなくなるまで混ぜるのがポイントです。
小麦に含まれるたんぱく質はアレルギーの原因物質として知られています。特にグルテンに関するアレルギーでは、セリアック病やグルテン不耐症などがあり、米粉はグルテンフリー食材としても活用されています。
しかし、米粉製品であっても、小麦粉が含まれていたり、グルテンを添加したりしているものもあるため、小麦アレルギーのある人は注意が必要です。
米粉の方が小麦粉よりも油分が少ないため、消化に良く、胃もたれしにくいといわれています。
米粉はサラサラとしていて、粉をふるう必要はありません。糊化温度が高いためダマになりにくく、ホワイトソースやカスタードクリームも失敗なく作ることができます。片栗粉のようにとろみづけにも向いています。
また、グルテンが含まれていないため、こねる工程が省略でき、発酵時間も短縮できます。
米粉は、人に必要とされる必須アミノ酸のバランスがよく、アミノ酸スコアが65(小麦41)となっており、良質なたんぱく質も摂取できます。
一般的に出回っている米粉は、小麦粉に比べてやや価格が高めになっていますが、米粉の利用拡大のため、国を挙げて支援策を強化しており、米粉がより活用しやすくなることが期待されます。
米粉はすべてグルテンフリーと思われがちですが、前述のように、米粉製品であっても小麦粉が含まれていたり、グルテンを添加したりしているものもあり、小麦やグルテンにアレルギーをもっている人は注意が必要です。
「米粉の用途別基準」に沿ってグルテンが含まれているとの表示がされているものや、グルテンが含まれているかどうかチェックできる「ノングルテン米粉」の推奨マークのある製品も増えています。
日本米粉協会は、「ノングルテン米粉の第三者認証制度」により、グルテン含有が1ppm以下となるよう、製造工程が管理されている製品であることや、製造工場において安定した生産・検査・出荷体制が行われているかの検査に適合する米粉や米粉加工品に対して「推奨マーク」を付与しています。
それに加えてグルテン混入防止に関して厳格に管理している製造販売事業者は「ノングルテン米粉の製造工程管理JAS」を取得して、広告やHPなどにJASマークを使用できる仕組み作りを実施しています。
この日本のノングルテン米粉表示は、欧米のグルテンフリー表示に比べて、グルテン含有量の基準がより厳格となっています。
米粉には、酒米を磨いて出てくる粉を利用しているものや、うるち米を玄米の状態で粉砕したもの(玄米粉)もあります。
玄米粉は普通の米粉よりも粒子が粗めでざらっとした素朴な食感があります。
低温・低速で製粉したものや、粉砕前に焙煎するものなどさまざまですが、ビタミンB・ビタミンE、ナイアシンなどのビタミン類、ミネラルや食物繊維などの栄養価が高く、抗酸化物質のフェルラ酸やフィチン酸、GABAなどが含まれているなど機能性も備えています。
玄米ではあるものの、粉の状態になっているため酸化がすすみやすいので、開封後は早めに使い切るのがおすすめです。
米粉は小麦粉の代替としての利用だけではなく、米粉独自の性質によって、小麦粉とはまた違ったおいしさを感じられる魅力を持っています。米粉を使ったレシピも多くあるので、米粉料理もどんどん楽しみたいですね。
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最近、より手に入りやすくなってきた「米粉」。米粉パンや米粉ケーキなど、小麦粉とは違った食感や味わいが人気を集めています。
今さら聞けない、米粉の基本情報や用途、小麦粉との違いや使うときの注意点について解説します。
米粉とは? どんな使い方ができる?
米粉には、生のもち米で作られた「白玉粉」や「もち粉」、生のうるち米を製粉した「上新粉」、両方を混ぜた「だんご粉」と、糊化した米粉である「道明寺粉」や「寒梅粉」といったものがあり、柏餅やちまき、お月見団子など、古くから米粉を使った和菓子は親しまれてきました。
最近では、従来の使い方である和菓子だけでなく、上新粉をより微細にした「上用粉」が米粉パンや米粉ケーキなどの洋菓子にも利用されています。
米をより細かく粉砕する製粉方法と、製パン・製菓技術の進歩などにより、米粉や米粉加工品は一層おいしく、身近なものになってきました。
また、米粉は、でんぷんのアミロース含有率によってふくらみやすさややわらかさなどの仕上がりに違いが出るため、用途に合わせて米粉の種類を選べるように、「米粉の用途別基準」のガイドラインに沿って「1番」「2番」「3番」などの区分と用途の表示がされるようになっています。
各米粉の用途例
- 1番:菓子・料理用
シフォンケーキなどの柔らかいスポンジケーキや、クッキー
・ミドルタイプ(アミロース含有率15%以上20%未満)
スポンジケーキ、クッキー、天ぷら粉、お好み焼き粉、唐揚げ粉、惣菜のとろみ付けなど
- 2番:パン用(アミロース含有率15%以上25%未満)
- 3番:麵用(アミロース含有率20%以上)
・ハードタイプ(アミロース含有率20%以上)
強弾力の麺、洋酒に浸すなどの固めのケーキ
※「米粉の用途別基準 ・ 用途表記」、「各米粉の具体的な用途の例及びアミロース含有率に応じた用途詳細」より
2番と3番のグルテン添加率は18~20%とし、グルテンを添加している旨を明記する必要性も盛り込まれています。
このガイドラインでは、生地の質感や焼き上がりのボリュームにも変化を与える「粒子の大きさ」と「デンプン損傷度」についても基準が設けられています。
小麦粉との違いは?
米粉は小麦アレルギーの際の代替品としても使われますが、両者にはさまざまな違いがあります。
性質の違いを知り、上手に使い分けしましょう。
1.デンプン量
小麦粉のデンプン量が45%なのに対して米粉は70~80%となっているため、米粉を使うともっちりとした食感に仕上がります。
2.吸水性・吸油率
米粉は小麦粉よりも吸水性が高く、水分を含みやすい性質があります。
また、油の吸油率が低いため、揚げ物に使うと薄衣になるとともにカラッと揚がります。吸油率が低いためカロリーもおさえることができます。
3.たんぱく質
小麦粉のたんぱく質はグリアジンやグルテニンが含まれ、水を加えてこねることでグルテンを形成しますが、米粉に含まれるたんぱく質はグルテンになりません。
こねすぎるともちのような弾力が生まれるため、粉っぽさがなくなるまで混ぜるのがポイントです。
4.アレルギー
小麦に含まれるたんぱく質はアレルギーの原因物質として知られています。特にグルテンに関するアレルギーでは、セリアック病やグルテン不耐症などがあり、米粉はグルテンフリー食材としても活用されています。
しかし、米粉製品であっても、小麦粉が含まれていたり、グルテンを添加したりしているものもあるため、小麦アレルギーのある人は注意が必要です。
5.消化
米粉の方が小麦粉よりも油分が少ないため、消化に良く、胃もたれしにくいといわれています。
6.粉の扱い
米粉はサラサラとしていて、粉をふるう必要はありません。糊化温度が高いためダマになりにくく、ホワイトソースやカスタードクリームも失敗なく作ることができます。片栗粉のようにとろみづけにも向いています。
また、グルテンが含まれていないため、こねる工程が省略でき、発酵時間も短縮できます。
7.アミノ酸量
米粉は、人に必要とされる必須アミノ酸のバランスがよく、アミノ酸スコアが65(小麦41)となっており、良質なたんぱく質も摂取できます。
8.価格
一般的に出回っている米粉は、小麦粉に比べてやや価格が高めになっていますが、米粉の利用拡大のため、国を挙げて支援策を強化しており、米粉がより活用しやすくなることが期待されます。
米粉はグルテンフリー? 注意点は?
米粉はすべてグルテンフリーと思われがちですが、前述のように、米粉製品であっても小麦粉が含まれていたり、グルテンを添加したりしているものもあり、小麦やグルテンにアレルギーをもっている人は注意が必要です。
「米粉の用途別基準」に沿ってグルテンが含まれているとの表示がされているものや、グルテンが含まれているかどうかチェックできる「ノングルテン米粉」の推奨マークのある製品も増えています。
日本米粉協会は、「ノングルテン米粉の第三者認証制度」により、グルテン含有が1ppm以下となるよう、製造工程が管理されている製品であることや、製造工場において安定した生産・検査・出荷体制が行われているかの検査に適合する米粉や米粉加工品に対して「推奨マーク」を付与しています。
それに加えてグルテン混入防止に関して厳格に管理している製造販売事業者は「ノングルテン米粉の製造工程管理JAS」を取得して、広告やHPなどにJASマークを使用できる仕組み作りを実施しています。
この日本のノングルテン米粉表示は、欧米のグルテンフリー表示に比べて、グルテン含有量の基準がより厳格となっています。
玄米を使用した「玄米粉」ってどんなもの?
米粉には、酒米を磨いて出てくる粉を利用しているものや、うるち米を玄米の状態で粉砕したもの(玄米粉)もあります。
玄米粉は普通の米粉よりも粒子が粗めでざらっとした素朴な食感があります。
低温・低速で製粉したものや、粉砕前に焙煎するものなどさまざまですが、ビタミンB・ビタミンE、ナイアシンなどのビタミン類、ミネラルや食物繊維などの栄養価が高く、抗酸化物質のフェルラ酸やフィチン酸、GABAなどが含まれているなど機能性も備えています。
玄米ではあるものの、粉の状態になっているため酸化がすすみやすいので、開封後は早めに使い切るのがおすすめです。
米粉は小麦粉の代替としての利用だけではなく、米粉独自の性質によって、小麦粉とはまた違ったおいしさを感じられる魅力を持っています。米粉を使ったレシピも多くあるので、米粉料理もどんどん楽しみたいですね。
▼こちらもチェック
意外と使える!玄米粉の活用レシピ集
米粉で作るほうれん草と海老のグラタン【米粉マイスター直伝レシピ】
大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
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長時間の浸水や水加減など、何かと手間のかかる玄米の炊飯。玄米ごはんを無理なく続けたい方や玄米初心者の方は、炊きやすく加工した「無洗米玄米」がおすすめです。
SMART AGRI FOODから発売しているスマート米の「無洗米玄米」は、玄米の栄養価はほとんどそのままに、浸水時間もなく炊飯器の白米モードで炊ける玄米です。
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「スマート米」とは
全国各地のこだわりの農家さんと共にスマート農業を活用し、農薬の使用量を抑えて育てたお米です。玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米がそろいます。
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