スマート農業で競争力を強化 九州に「スマート農業促進コンソーシアム」が設立

九州における農業の競争力をAI・IoT・ロボットを用いて強化し、“稼げる農業”の実現を加速化するべく、株式会社オプティム、一般社団法人九州経済連合会、福岡県、大分県の4団体は「スマート農業促進コンソーシアム」を設立し、「スマート農業促進コンソーシアム協定」を締結した。オプティムが設立した「スマート農業アライアンス」に九州経済連合会、福岡県、大分県が参加し、九州におけるスマート農業の促進を目的とした事業を進める。


「スマート農業促進コンソーシアム協定」では、「スマート農業アライアンス」に基づいて実施される個別プロジェクトへの役割分担による参加や、同アライアンスに基づいて実施される各種取組みに関する周知のほか、個別プロジェクト実施状況の進捗確認、実施状況に応じた助言や指導などを行っていくという。

役割分担としては、九州経済連合会が「スマート農業促進コンソーシアム」の運営委員会事務局を運営(「スマート農業促進コンソーシアム」への参加・退会申込、登録情報の変更申込等の事務手続きを含む)。福岡県および大分県は、個別プロジェクト参加者に対する農業技術、ならびにその他農業関連の助言や指導を行う。「スマート農業アライアンス」に参加する生産者と個別に契約を締結し、個別プロジェクトを実施する部分は、これまでと同様にオプティムが担当する。

現在は、生産者所得の向上を目指し、AI・IoT・ロボットの先端技術を活用したスマート農業のモデルケース作りを実施中。具体的には、AI・IoT・ロボットを駆使して農薬使用量を必要最小限度に抑えるモデルケースの構築を目指している。すでにドローンで撮影した画像をAIで分析し、必要な箇所だけに農薬を散布する「ピンポイント農薬散布テクノロジー」を、九州をはじめ、全国の農家で実施しており、大豆、枝豆、コメなどで実際に出荷・販売も行われている。

「スマート農業アライアンス」はすでに全国で550以上の団体が会員となっており、ドローンや画像認識などの各プロジェクトがスタートしている(参加は無料)。また、これらのプロジェクトで収穫された農産物は全量買い取りの仕組みになっており、オプティム自身がネット通販や店頭などで販売を行っている。九州北部地域から参加者がさらに増えることで、スマート農業の導入農家や農業法人がより広がっていきそうだ。

<参考URL>
一般社団法人九州経済連合会
株式会社オプティム

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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