自動走行運搬ロボットを活用し果樹栽培作業を省力化する実証実験スタート、新潟県佐渡島にて

ITインフラの設計や運用、クラウドサービス等を提供する日本システムウエア株式会社は、自動走行運搬ロボットを活用して果樹栽培の収穫作業や剪定作業を省力化する実証実験を新潟県佐渡島で開始した。

今回の実証実験は、令和2年度スマート農業実証プロジェクトに採択された「佐渡おけさ柿スマート農業実証コンソーシアム」の実証課題、「佐渡島特産おけさ柿大規模経営へのスマート農業技術体系の導入実証」の一部として開始されたもの。


日本システムウエアは、製造や流通など業種別に対応するシステム構築やITのインフラ設計・運用を提供する企業。
車載や通信・設備分野における組込みシステムの開発等も手がける。

今回の実証実験では、新潟県佐渡島の特産品である「おけさ柿」の栽培について、「自動走行機能を有する運搬ロボットを用いた作業支援の効果を検証する」としている。

追従走行するクローラー型ロボットを用いて果樹栽培の省力化を検証


実証実験では、果樹生産地における担い手の育成および国産果実の安定供給を目的に、収穫作業者を追従走行するクローラー型のモビリティロボットを用いた検証を実施している。

実験に使用されるロボットは、同社が自動運転関連の利用を目的に開発した自動運転・ADAS用の外付制御ユニットと本体上部をカスタマイズできる自走式のクローラー型ロボットを組み合わせたもので、収穫した果実や剪定した枝を積載・運搬できるのが特徴だ。


日本の果樹生産地は、急速に進む生産者の高齢化や離農等を原因に深刻な担い手不足に悩まされているという。
同社は、今回の実証実験を通じて果樹栽培の省力化に向けた新たな技術体系の確立を実現したい考えだ。


日本システムウエア株式会社
https://www.nsw.co.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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