三菱マヒンドラ農機、プラスチックを使用しない「水稲用ペースト一発肥料」の有効性を実証
三菱マヒンドラ農機株式会社は、「みどりの食料システム戦略」の認定事業に選定されているペースト施肥対応の田植機を使用した実証試験の結果を公表した。
現在、日本の農業現場では、プラスチック被覆殻で覆われた粒状一発肥料を使用した水稲栽培が多く行われているが、マイクロプラスチックによる土壌汚染や水質汚染の問題から、プラスチックを使用しない肥料への転換が求められるようになってきているという。
ペースト一発肥料とは、窒素、リン酸、加里などの原料を粉砕しペースト状に加工した肥料で、粒状一発肥料の課題であるプラスチック被覆殻の流出を防げるとして多くの注目を集めている。
肥料成分が土中に留まりやすいため、追肥を行う必要性が低く、慣行栽培と比較して肥料の使用量を約3割程度削減できることがわかっている。
今回の実証実験では、新潟県長岡市、岡山県岡山市、栃木県矢板市にある3つの圃場を利用して、ペースト施肥対応の田植機を使用した田植えを実施。
その結果、「ペースト一発施肥による田植えは、粒状一発肥料の課題であるプラスチック被覆殻の流出を防ぐだけではなく、各県の平均を上回る収穫量を確保することが可能」とのデータが示されたとのこと。
2022年6月に岡山県で実施されたペースト二段施肥による田植えの様子
1)圃場のデータ
新潟県長岡市(30アール)
田植日:2022年5月16日
収穫日:2022年9月16日
栽培品種 :コシヒカリ
植付条件:条間30cm・株間30cm/37株
使用肥料:マム水稲用9号(N成分施肥量=全量5.4kg/10a※施肥深さ5cm)
岡山県岡山市(30アール)
田植日:2022年6月21日
収穫日:2022年11月5日
栽培品種:あけぼの
植付条件:条間30cm・株間30cm/37株
使用肥料:てまいらずペースト488(N成分施肥量=全量5.3kg/10a ※上段2.7kg 施肥深さ 5cm・下段2.7kg 施肥深さ9cm)
栃木県矢板市(30アール)
田植日:2022年5月12日
収穫日:2022年9月14日
栽培品種:コシヒカリ
植付条件:条間30cm・株間30cm/37株
使用肥料:マム水稲用9号(N成分施肥量=全量5.6kg/10a※上段2.8kg 施肥深さ 5cm、下段2.8kg 施肥深さ15cm)
2)収穫量のデータ
三菱マヒンドラ農機株式会社
https://www.mam.co.jp/
みどりの食料システム法に基づく基盤確立事業実施計画(三菱マヒンドラ農機)
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/b_kankyo/attach/pdf/221101-1.pdf
現在、日本の農業現場では、プラスチック被覆殻で覆われた粒状一発肥料を使用した水稲栽培が多く行われているが、マイクロプラスチックによる土壌汚染や水質汚染の問題から、プラスチックを使用しない肥料への転換が求められるようになってきているという。
平均を上回る収穫量を確保
同社が開発したペースト施肥対応の田植機は、本体に取り付けた2つのノズルから、ペースト一発肥料を上・下に施肥する二段施肥を採用した製品。ペースト一発肥料とは、窒素、リン酸、加里などの原料を粉砕しペースト状に加工した肥料で、粒状一発肥料の課題であるプラスチック被覆殻の流出を防げるとして多くの注目を集めている。
肥料成分が土中に留まりやすいため、追肥を行う必要性が低く、慣行栽培と比較して肥料の使用量を約3割程度削減できることがわかっている。
今回の実証実験では、新潟県長岡市、岡山県岡山市、栃木県矢板市にある3つの圃場を利用して、ペースト施肥対応の田植機を使用した田植えを実施。
その結果、「ペースト一発施肥による田植えは、粒状一発肥料の課題であるプラスチック被覆殻の流出を防ぐだけではなく、各県の平均を上回る収穫量を確保することが可能」とのデータが示されたとのこと。
2022年6月に岡山県で実施されたペースト二段施肥による田植えの様子
実証実験のデータ
1)圃場のデータ
新潟県長岡市(30アール)
田植日:2022年5月16日
収穫日:2022年9月16日
栽培品種 :コシヒカリ
植付条件:条間30cm・株間30cm/37株
使用肥料:マム水稲用9号(N成分施肥量=全量5.4kg/10a※施肥深さ5cm)
岡山県岡山市(30アール)
田植日:2022年6月21日
収穫日:2022年11月5日
栽培品種:あけぼの
植付条件:条間30cm・株間30cm/37株
使用肥料:てまいらずペースト488(N成分施肥量=全量5.3kg/10a ※上段2.7kg 施肥深さ 5cm・下段2.7kg 施肥深さ9cm)
栃木県矢板市(30アール)
田植日:2022年5月12日
収穫日:2022年9月14日
栽培品種:コシヒカリ
植付条件:条間30cm・株間30cm/37株
使用肥料:マム水稲用9号(N成分施肥量=全量5.6kg/10a※上段2.8kg 施肥深さ 5cm、下段2.8kg 施肥深さ15cm)
2)収穫量のデータ
三菱マヒンドラ農機株式会社
https://www.mam.co.jp/
みどりの食料システム法に基づく基盤確立事業実施計画(三菱マヒンドラ農機)
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/b_kankyo/attach/pdf/221101-1.pdf
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