AI自動収穫ロボットで農福連携 AGRISTとGMOドリームウェーブが協力

AGRIST株式会社とGMOドリームウェーブ株式会社は共同で、自動収穫ロボット「L」の収穫精度を向上するために必要なAIの「教師データ」を蓄積する取り組みを開始した。


自動収穫ロボット「L」は、AGRISTが宮崎県児湯郡新富町の農家の声を反映して開発したピーマン専用の農業ロボットである。

自動収穫ロボット「L」の特長
1.吊り下げ式のワイヤーを使用した移動ハウス内に吊り下げたワイヤーを利用して移動するため、ぬかるみや落ち葉など障害物の影響を受けない。
2.独自の収穫ハンド独自の収穫ハンドを使用して、収穫後に行われているピーマンの余分な茎を切り取る作業を収穫作業と同時に実行する。
3.データ収集ピーマンの生育状況を撮影した画像データを収集・蓄積してAIがデータを分析。病害への警告や収穫量を予測するサービスも提供している。

AIの「教師データ」を追加


今回の取り組みは、GMOドリームウェーブが作成するAIの「教師データ」とインターネットを利用した「隔操作機能」を自動収穫ロボット「L」に追加して、身体が不自由な障がい者や高齢者等の就労機会を創出する新たな農福連携の形である。

自動収穫ロボット「L」が撮影した画像の中から色や形が異なる数多くのピーマンを抽出して「教師データ」を蓄積。このデータを活用することで収穫作業の効率化が図れるという。


今後は、追加した遠隔機能を活用することで、障がい者や高齢者が自宅から自動収穫ロボット「L」を操作することも可能に。両社は、人手不足に悩む農業分野と障がい者の雇用に悩む福祉分野の両方の課題を解決することで農福連携を実現していきたい考えだ。


AGRIST株式会社
https://agrist.com
GMOドリームウェーブ株式会社
https://recruit.gmo.jp/dreamwave/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
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    川島礼二郎
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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