井関農機らが「アイガモロボ」の抑草効果を検証する共同研究をスタート

井関農機株式会社、有機米デザイン株式会社、農研機構の3者は、水田向け自動抑草ロボット「アイガモロボ」を活用して有機農業の普及・拡大に取り組む共同研究を開始した。研究期間は2年間。

水田向け自動抑草ロボット「アイガモロボ」
出典:https://www.iseki.co.jp/cms/upload/pdf/news/co_20221012.pdf

「アイガモロボ」は、水田の泥をかき混ぜながら自律航行して、太陽の光を遮り、雑草の成長に必要な光合成を遮断するボート型の自動抑草ロボット。GPSと連動した専用のアプリを使用して移動範囲を自由に設定できるのが特長で、高い抑草効果が確認されている。

抑草効果のメカニズムを科学的に解明


今回の共同研究は、「アイガモロボ」の抑草効果のメカニズムを科学的に解明し、有機水稲作の普及・拡大に必要な活用方法や適用条件を検討するもの。

3者の役割は以下の通りだ。

井関農機
・現地実証試験
・実証試験データの収集、整理、解析
有機米デザイン
・アイガモロボの提供
・現地実証試験
農研機構
・抑草メカニズムの解明
・導入、適用条件の整理

農業Weekでは、井関農機と共同でブースにアイガモロボの展示も実施。実売価格で約50万円での販売も予定しているという。


井関農機株式会社
https://www.iseki.co.jp/
有機米デザイン株式会社
https://www.ymd1122.com/
農研機構
https://www.naro.go.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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