農林水産省、「2019年スマート農業実証プロジェクト」水田作農業者のインタビュー動画を公開

農林水産省は「令和元年度スマート農業実証プロジェクト」に参画する農業者(水田作)代表8名にインタビューした動画を2020年9月4日(金)に公開した。

この動画はスマート農業の社会実装に向け、全国148の地区で行われている「スマート農業実証プロジェクト」に参画する農業者の取り組みを紹介したもので、開始から1年を経過する令和元年(2019年)度採択の水田作を対象にインタビューを行った。


農林水産省では、スマート農業の社会実装を加速化するために、ロボットやAI、IoTなど先端技術を生産現場に導入して実証する「スマート農業実証プロジェクト」を展開している。

今回公開された動画は、「令和元年度スマート農業実証プロジェクト」に参画する米農家を対象に、実証の経過や成果など現在の状況をインタビューした内容で、スマート農業の導入による農業経営への効果などが紹介されている。

インタビューに応じた農業者は、北海道新十津川町の白石農園 、青森県中泊町の株式会社十三湖ファーム 、茨城県龍ケ崎市の有限会社横田農場 、茨城県下妻市の株式会社ライス&グリーン石島 、新潟県新潟市の有限会社米八 、石川県白山市の農業法人 夢耕坊、兵庫県養父市の株式会社Amnak(アムナック)、岡山県真庭市の農業法人 寄江原の8つの事業者。

動画には下記のようなコメントが寄せられた。
・「スマート農業技術を導入し、今までやってきたことを変えることに抵抗感もあるかもしれないが、毛嫌いせずに挑戦する価値があると感じた」
・「スマート農業機械のうち、特に直進キープ田植機、農薬散布ドローンや自動水管理装置は、確実に効率化や軽労化に繋がる。社員の労働のモチベーションが上がった。」
・「スマート農業技術導入により削減された労働時間を活用し、トマトの生産拡大に取り組むことができた。」
・「中山間地域において、直進キープ田植機等を市町村間シェアリングにより導入。減価償却費の削減が期待できる。」
・「栽培・経営管理システムが算出する追肥データに懐疑的だったが、良い結果が出た。同システムは、生育予測や病害虫予測などにおいて自分たちの経験からは発想しないアイデアを提供してくれる。」
・「スマート農業技術があれば、60歳を超えていても農業で活躍できる。」

農林水産省では、スマート農業に取り組む農業者や導入を検討している農業者に向けて動画を発信することで、スマート農業技術の導入を促進したい考えを示している。
動画の最後にはスマート農業を推進するための方策に関するアンケート調査(3分程度)が収録されている。

白石農園(北海道新十津川町)



株式会社十三湖ファーム(青森県中泊町)




有限会社横田農場(茨城県竜ヶ崎市)




株式会社ライス&グリーン石島(茨城県下妻市)




有限会社米八(新潟県新潟市)




農業法人夢耕房(石川県白山市)




株式会社アムナック(兵庫県養父市)




農業法人寄江原(岡山県真庭市)




令和元年度スマート農業実証プロジェクト代表8名のインタビュー動画
https://www.affrc.maff.go.jp/docs/smart_agri_pro/jissho_seika/r1_seika_1.htm
農林水産省 農林水産技術会議
https://www.affrc.maff.go.jp/index.htm
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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