「2019年スマート農業実証プロジェクト」に参画した畑作・園芸農業者のインタビュー動画を公開

農林水産省は、スマート農業社会実装に向けた「令和元年度スマート農業実証プロジェクト」に参画する農業者代表7名(畑作・施設園芸等)を対象にしたインタビュー動画を公表した。

この動画は、全国148の地区で行われている「スマート農業実証プロジェクト」に参画する農業者の取り組みを紹介したもの。開始から1年を経過する令和元年(2019年)度の内、畑作や施設園芸、花き類等を対象にインタビューを行った。

出展:農林水産省

農林水産省では、スマート農業の社会実装を加速化するために、ロボットやAI、IoTなど先端技術を生産現場に導入して実証する「スマート農業実証プロジェクト」を展開している。

今回公開された動画は、「令和元年度スマート農業実証プロジェクト」に参画する畑作・園芸等の農業者を対象に、実証の経過や成果など現在の状況をインタビューした内容で、スマート農業の導入による農業経営への効果などが紹介されている。

インタビューに応じた農業者は、北海道更別村の岡田農場 (畑作)、北海道中標津町のTMRセンターアクシス&漆原牧場 (畜産)、秋田県男鹿市の園芸メガ共同利用組合 (花き類)、長野県安曇野市の株式会社エア・ウォーター農園 (施設園芸)、和歌山県上富田町の井澗農園 (果樹)、宮崎県西都市の株式会社ジェイエイフーズみやざき(露地野菜)、鹿児島県志布志市の鹿児島堀口製茶有限会社 (茶)の7つの事業者。

動画には下記のようなコメントが寄せられた。
「ロボットトラクタによるじゃがいも収穫作業において、4人で作業していたものが3人で対応可能となり労働時間を25%削減できた。(畑作)」
「赤色LED電球を用いた開花抑制によって、植え付けたキクの需要期の出荷率が5割から9割に改善できた。(花き類)」
露地栽培では天候により作業タイミングが左右される課題があるが、圃場に入る必要がないドローンによる追肥によって、雨の直後でも計画通り作業ができ、葉を傷つけるリスクや病気蔓延リスクが低減される。(露地野菜)」
「近年、日本食ブーム等により茶の輸出量が増大傾向にある。海外向け原料の生産にスマート農業技術を導入し、海外に活路を見出していきたい。(茶)」

農林水産省では、スマート農業に取り組む農業者や導入を検討している農業者に向けて動画を発信することで、スマート農業技術の導入を促進したい考えを示している。


岡田農場(北海道更別村)




TMRセンターアクシス&漆原牧場(北海道中標津町)






園芸メガ共同利用組合(秋田県男鹿市)






株式会社エア・ウォーター農園(長野県安曇野市)




井澗農園(和歌山県上富田町)




ジェイエイフーズみやざき(宮崎県西都市)




鹿児島堀口製茶(鹿児島県志布志市)




農林水産省
https://www.maff.go.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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