収穫期超過や規格外の農産物の魅力をアップさせるECサイト「ソノリク農作物劇場」

佐賀県で農産物の運送業や倉庫業を展開する株式会社福岡ソノリクは、消費者と農産物の新たな出会いをプロデュースした農産物商品を販売するECサイト「ソノリク農作物劇場」を2021年1月にオープンした。

「ソノリク農作物劇場」は福岡ソノリクが事業を通じて培ってきた、農作物の生産・保管・輸送に係わる技術や知見を活用して開発した農産物商品専門の販売サイト。第一弾としてオクラの新しい楽しみ方を提案した「御来楽(おくらく)」の販売が開始した。


福岡ソノリクは農作物の輸送に特化した物流企業。農作物の保管や輸送に関する研究を経て、独自の技術と特許を取得する専用冷蔵庫等を活用し、農業の持続化に向けた取り組みを国内およびアジア圏で展開している。

保存方法や加工方法、デザインなど農作物の新たな魅力を引き出す


「ソノリク農作物劇場」は収穫期を過ぎた農作物や規格外の農作物を活用した商品を販売するECサイト。保存方法や加工方法、デザインなど農作物の新たな魅力を引き出した商品展開が特徴だ。


第一弾はスープや調味料としての食べ方が楽しめる「御来楽(おくらく)」を販売


第一弾として販売が開始されている「御来楽(おくらく)」は、オクラの新しい楽しみ方を提案した商品。
御来楽はコロナ禍の影響を受けるタイの契約農家が生産したオクラをパウダー化した商品で、スープや調味料としての食べ方が楽しめるという。


パッケージデザインには、漢方医学のバイブルである「傷寒卒病論」の一節を引用。自然の恵みを摂り入れる知恵と技術に対するリスペクトを表現したデザインを採用している。

商品開発に携わったパートナー企業は、株式会社オキスワイド(食品開発)、株式会社Beans(フードコンサルティング)、合同会社SOUDA TOKYO(商品企画・デザイン)の3社で、販売価格は100g(約10日分)が1680円(税込)、300g(約30日分)が4680円(税込)となっている。

安納芋やアスパラガスを加工した商品の販売も予定


農作物は天候に左右されやすく収穫時期も決まっているため、豊作時には供給過多による価格の下落・廃棄が多くみられるものの、不作時には需要過多による相場の高騰が多くみられる傾向にある。

同社は「農作物価格の安定化は、農業者の収入および物流会社の収益の安定化につながる」とし、冷蔵機能を強化した輸送トラックや、農作物が排出するガスを抑制する保管方法等の技術開発に注力してきた。

今後は、長期保管の安納芋を加工した商品(2021年春)やアスパラガスを加工した商品(2021年夏)の販売を予定しており、「食品加工業者を中心にパートナー企業を募集していく」としている。

商品概要

品名:御来楽(おくらく)
発売:2021年1月8日(金)
価格:100g(約10日分)1680円(税込)・300g(約30日分)4680円(税込)
食品開発:株式会社オキスワイド
フードコンサルティング:株式会社Beans
商品企画・デザイン:合同会社SOUDA TOKYO


ソノリク農作物劇場
https://www.fukuokasonoriku.co.jp/nougeki/
株式会社福岡ソノリク
http://www.fukuokasonoriku.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
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    川島礼二郎
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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