株式会社hakken、フードロス削減目指す乾燥廃棄野菜事業でJA阿蘇らと提携

株式会社hakkenは、熊本県阿蘇郡高森町、阿蘇農業協同組合、株式会社タイミー、肥銀オフィスビジネス株式会社と乾燥廃棄野菜事業を通じた事業提携契約を締結。

事業内容は、規格外や消費期限切れ等を理由に廃棄される予定の野菜を各地域で乾燥して商品化する分散生産システムを構築するもの。2021年4月から熊本・広島を拠点に事業が開始されている。

フードロスをはじめ地域固有の課題解決へ


同事業では、野菜の劣化や腐敗を遅らせ、従来の10~25倍程度の消費期限を実現する温風乾燥を用いている。これにより生産過程の廃棄コスト削減、物流ロスの減少・効率化、仕入れの最適化、家庭での保管など、あらゆるフェーズのロスを抑制するプロジェクトだ。

共同予定事業の概要は以下の通りである。

  1. 乾燥野菜プロジェクトに関する事業
  2. 地域農業の活性化と新規農産品開発に関する事業
  3. 町有遊休施設の利活用に関する事業
  4. 中長期間における農業の労働力、 人材のマッチングに関する事業
  5. フードロス削減に関する広報、 教育に関する事業
  6. その他本事業の趣旨を達成するために必要な事業

味の素によるアクセラレータープログラムにも採択


商品展開としてブランディングプランナーやマーケターなど各分野で活躍する人材をメンバーに迎え、「Ajinomoto Group Accelerator」の採択企業として、味の素株式会社と共同で安全性に配慮したプロダクトの開発も進めている。

現在は野菜を気軽にちょい足しできる具材商品と、乾燥野菜をオイル漬けにした食べる調味料の2種類を開発。2021年秋頃に限定販売を開始して冬には公式発売する予定だ。

今回の乾燥廃棄野菜事業を通じ、「廃棄野菜の収益化や消費者の健康増進、循環型社会の実現による地域の活性化等、SDGsへの取り組みにも貢献したい」としている。


株式会社hakken
https://about.hakken.io/
熊本県阿蘇郡高森町
http://town.takamori.kumamoto.jp/
阿蘇農業協同組合
http://www.jaaso.or.jp/
株式会社タイミー
https://timee.co.jp/
肥銀オフィスビジネス株式会社
https://higinob.co.jp/
SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

WRITER LIST

  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
パックごはん定期便