農研機構、干ばつを再現し気候変動対策に役立てる自動潅水システムを開発
農研機構は、かずさDNA研究所、株式会社テックスと共同で、自然界で発生する干ばつ状態や冠水状態を屋内で再現する「iPOTs」を開発した。
「iPOTs」は、IoTとセンサー技術を融合させることで自然界で発生する干ばつ状態や冠水状態を屋内で再現する世界初のシステム。
各ポットに設置された水位センサーを利用して土壌水分を個別に遠隔制御できるため、干ばつ状態と冠水状態の両方を同時に再現しながら観察が行えるというもの。
研究では、潅水チューブや点滴潅水など地表面潅水の課題である潅水のムラを無くすため、農業用ポット底面に取り付けたチューブを利用して受水タンクから水を供給する自動底面潅水システムを考案。
受水タンク内に設置したセンサーを用いて、ポットの水位を任意の高さに自動調整することで、自然界で発生する干ばつ状態と冠水状態の両方を再現することに成功した。
さらに、各ポットに取り付けたロッド状のセンサーを利用して、温湿度・照度・土壌水分・地温の状態など個別の環境データもリアルタイムでモニタリング。
水稲と陸稲の2種類のイネを対象に、X線CTを用いて乾燥によるストレスの影響を比較したところ、「干ばつに弱い水稲品種は根がより浅くなり、干ばつに強い陸稲品種は根がより深くなる」という実際の圃場で栽培した場合と同じ結果が確認できたそうだ。
現在は、温暖化など地球規模の環境変動に対応する新たな品種開発を目的に、X線CT装置とマルチカメラを使用して農作物の地上部・地下部を計測する「3次元非破壊計測システム」と「iPOTs」を一体運用する「屋内型作物栽培・計測プラットホーム」として利用が始まっている。「iPOTs」の正式な製品化は未定とのこと。
農研機構、かずさDNA研究所、テックスの3者は、「気候変動による農地の干ばつや土壌の荒廃など将来の地球環境を見越した新たな品種の開発や精密農業のためのデータ収集等に役立てたい」としている。
農研機構
https://www.naro.go.jp/
かずさDNA研究所
https://www.kazusa.or.jp/
株式会社テックス
http://tecks.co.jp/wpwk/
IoTとセンサー技術で干ばつ状態などを再現
「iPOTs」は、IoTとセンサー技術を融合させることで自然界で発生する干ばつ状態や冠水状態を屋内で再現する世界初のシステム。
各ポットに設置された水位センサーを利用して土壌水分を個別に遠隔制御できるため、干ばつ状態と冠水状態の両方を同時に再現しながら観察が行えるというもの。
研究では、潅水チューブや点滴潅水など地表面潅水の課題である潅水のムラを無くすため、農業用ポット底面に取り付けたチューブを利用して受水タンクから水を供給する自動底面潅水システムを考案。
受水タンク内に設置したセンサーを用いて、ポットの水位を任意の高さに自動調整することで、自然界で発生する干ばつ状態と冠水状態の両方を再現することに成功した。
さらに、各ポットに取り付けたロッド状のセンサーを利用して、温湿度・照度・土壌水分・地温の状態など個別の環境データもリアルタイムでモニタリング。
水稲と陸稲の2種類のイネを対象に、X線CTを用いて乾燥によるストレスの影響を比較したところ、「干ばつに弱い水稲品種は根がより浅くなり、干ばつに強い陸稲品種は根がより深くなる」という実際の圃場で栽培した場合と同じ結果が確認できたそうだ。
現在は、温暖化など地球規模の環境変動に対応する新たな品種開発を目的に、X線CT装置とマルチカメラを使用して農作物の地上部・地下部を計測する「3次元非破壊計測システム」と「iPOTs」を一体運用する「屋内型作物栽培・計測プラットホーム」として利用が始まっている。「iPOTs」の正式な製品化は未定とのこと。
農研機構、かずさDNA研究所、テックスの3者は、「気候変動による農地の干ばつや土壌の荒廃など将来の地球環境を見越した新たな品種の開発や精密農業のためのデータ収集等に役立てたい」としている。
農研機構
https://www.naro.go.jp/
かずさDNA研究所
https://www.kazusa.or.jp/
株式会社テックス
http://tecks.co.jp/wpwk/
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