東京農大、学生の新規就農支援に課題解決型ウェブメディア「YUIME Japan」を導入

北海道網走市にある東京農業大学生物産業学部自然資源経営学科は、2022年春からの授業に一次産業専門の課題解決プラットフォーム「YUIME Japan」を導入することを発表した。

北海道網走市にある東京農業大学のオホーツクキャンパス
「YUIME Japan」は、一次産業に特化した人材支援サービス等を展開するYUIME株式会社が運営するWEBメディア。人材に関する悩みや経営に関する悩みなど全国の農林水産事業者から寄せられた課題の解決方法を紹介したコンテンツを提供している。

オンライン授業等を実施


東京農業大学は、 新規就農推進フォーラムの開催、就農関連科目の開講、 学外農業研修・実習、 事後研修の実施など、学生の就農支援に向けたプログラムに力を入れているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響等を背景に、学外での農業実習が難しい状況という。

「YUIME Japan」の導入は、コロナ禍における大学教育の質の向上を目的としたもので、一次産業の現場で即戦力として働ける人材育成を目標に、全国の農業者とのネットワークを生かしたオンライン授業やインターシッププログラムを活用した就農のためのプラットフォームづくり等を実施していく予定だそうだ。

農業生産とライフスタイルを体験


北海道オホーツク地域にある東京農業大学生物産業学部自然資源経営学科は、大型の農業機械を使用した大規模農業など生産性の高い農業を学べる場として知られているが、在学する学生の9割近くが本州出身者で占められているため、卒業生のおよそ8割が本州での就職を選択している。

東京農業大学生物産業学部自然資源経営学科は、「YUIME Japan」を導入した授業を通じ、北海道地域以外の農業者が実践する多種多様な農業生産とライフスタイルを学ぶ機会を提供することで、卒業後の進路全体の僅か3.7%に留まっている学生の就農率を向上させていきたい考えだ。


「YUIME Japan」
https://yuime.jp/
東京農業大学生物産業学部自然資源経営学科
https://www.nodai.ac.jp/academics/bio/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
  4. 鈴木かゆ
    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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