AIで栽培する全自動ビニールハウスでトマト初収穫 横浜市でスタート

神奈川県横浜市を本拠に化粧品、飲料水、健康食品の製造・販売事業を展開する株式会社NDYunitedは、AI搭載型の次世代ビニールハウス「ホワイトフィールド」を使用して栽培したオリジナルブランドトマト「チェストマト」の収穫を2022年2月から開始する。


「ホワイトフィールド」は、神奈川県横浜市のベテラントマト農家である平本喜誉作氏の知識とノウハウを学習したAIが農作物の成長に必要な水やり作業や施肥作業、温度管理、湿度管理を自動で実行する次世代型のビニールハウスである。

ホワイトフィールドの内装
ホワイトフィールドの稼働箇所

元メジャーリーガーの川崎宗則氏が命名


「チェストマト」は、「トマトの原点はアンデスの山奥にあり、日本の気候はトマトにとって快適すぎて本来の姿を失っているのではないか?」という仮説に基づいた育成方法で栽培された最高糖度7以上の高品質トマト。

栽培を担当したのは、横浜市のJリーグチーム「Y.S.C.C.横浜」に所属する選手で構成された農作業支援チーム「Y.S.C.C.ファーム」で、トマトの名称はMLBのシアトル・マリナーズ等で活躍した元メジャーリーガーの川崎宗則氏が名付けた。

Y.S.C.C.ファーム
「チェストマト」の名付け親である川崎宗則氏(右)
収穫目標は7トンで、現在は「チェストマト」を使用したオリジナルのトマトジュース「チェストマトジュース」の応援購入の予約を受け付けているとのこと。

チェストマトジュース
同社は、「トマトをトレーニングする施設」をテーマにした栽培施設である「ホワイトフィールド」で生産した横浜産トマトをブランド化していくことで、「コロナ禍における雇用の安定化と農業・IT・スポーツの3つを組み合わせた新たな農業生産を推進したい」としている。


株式会社NDYunited
http://www.ndy-u.net/index.html
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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