ドローンとAIを用いて有機栽培されたブドウを使用した「ドローンワイン」が発売

神奈川県横浜市でワインの輸入・販売を手がける株式会社フィラディスは、「ドローンワインプロジェクト」の一環で製造したヴィンテージワイン「Becuase, I’m Chardonnay from Southern France(ビコーズ, アイム シャルドネ フロム サザンフランス)」を2022年4月14日に発売した。価格はオープン。


ワイン用ブドウの有機栽培生産者を増やす


「ドローンワインプロジェクト」は、ドローンやAIを活用した農業生産の普及に取り組むドローンジャパン株式会社が主導して進めるワイン用ブドウ栽培向けの有機農業プロジェクト。

取引先である南フランスのワイナリー協力のもとデータ解析を進め「ブドウの葉と雑草を区別する技術」と「AIの画像解析によるブドウ畑の地力分布図を作成する技術」の2つを活用して、有機栽培に必要な環境データの収集や作業の効率化に取り組んでいる。

ドローンで撮影した画像を基にAIがブドウの葉と雑草を区別する技術
出典:https://www.dronewine.net/


生育期ごとの形や色、大きさを学習したAIがブドウ畑の地力分布図を作成する技術
出典:https://www.dronewine.net/

今回、フィラディスが発売した「Becuase, I’m Chardonnay from Southern France」は、プロジェクトを通じて生産した南フランス産のワイン用ブドウ品種「シャルドネ」を使用した白ワインである。


同社は、今後さらにデータの蓄積を行っていくことで、農薬や化学肥料に頼らないワイン用ブドウ栽培の拡大を目指していく。


ドローンワインプロジェクト
https://www.dronewine.net/
ドローンジャパン株式会社
https://www.drone-j.com/
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  1. 加藤拓
    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
  2. 槇 紗加
    槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  3. 沖貴雄
    沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
  4. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  5. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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