凸版印刷、生産者と実需者をマッチングする「ジモノミッケ!」の実証実験を開始

凸版印刷株式会社は、農産物需給情報マッチングプラットフォーム「ジモノミッケ!」を活用して、地域の農産物流通のDX化を推進する実証実験を福島県会津若松市で開始した。


生産と需要のマッチングアプリ「ジモノミッケ!」


「ジモノミッケ!」は、地域の生産者と実需者をつなぎ、農産物の生産情報と需要情報をマッチングする農産物需給情報専用のアプリである。

「ジモノミッケ!」サービス概要図

特長は以下の通りだ。

1.直感的に操作できるインターフェース
パソコンやスマートフォンを利用して、農産物の供給情報(サプライ)や需要情報(デマンド)を登録。

デマンド情報に関するタイムライン表示

入札(生産者からのリアクション)や落札(事業者からのリアクション)など、掲載した情報のマッチング状況もリアルタイムに知ることができる。

事業者用画面に表示されたリアクション

2.トレーサビリティを実現した物流体制
マッチングした農産物は、指定日時に専任の配達員が生産者の元に赴き、温度管理ができる無線通信タグを貼付したコンテナに入れた後、AIルーティング機能で算出した最適なルートを使用して実需者に届けられる。

3.最適な取引相手を自動でマッチング (開発中)
生産者と実需者が入力したデータを基に、最適な取引相手を自動でマッチングする。

4.都市OSを介したデジタル地域通貨との連携 (開発中)
エネルギーや交通機関、医療、金融、通信、教育など、その都市にある膨大な情報を集積・分析したデータを、自治体や企業、研究機関と連携する都市OSを介したデジタル地域通貨との連携。現金化までのタイムラグを解消し、決済の可視化・最適化を実現する。

農産物の地産地消を支援


今回の実証実験は、一般社団法人AiCTコンソーシアムが推進する「地域内流通DXとフードロス削減による農業再活性化プロジェクト」の一環で開始されたもの。

実証実験では、「デジタル田園都市国家構想推進交付金」の採択を受けた会津若松市および近隣地域の農産物生産者30社と宿泊施設、介護施設、飲食店、食品加工業者、小売店等の実需者30社に「ジモノミッケ!」を提供して、農産物の生産情報と需要情報をマッチング。その後、生産者の元に専任の配達員が訪れ、農産物を集荷し、地域の実需者に届ける。

実証実験の概要
実証事業名:食農需給マッチングプラットフォーム
実証期間:2022年7月11日(月)~2022年9月30日(金)
運営団体
・凸版印刷株式会社(実証の全体統括)
・有限会社会津中央青果(運営主体)
・PLANT DATA株式会社(アプリ開発)
・ラクスル株式会社ハコベル事業本部(AIルーティング機能の提供)
・会津若松市農政課(広報支援)

2022年6月27日~7月10日に実施した「プレ実証」の様子

多くの実需者は、付加価値の高い農産物の仕入れに力を入れているが、地方都市の農産物流通は、大都市への供給や産直サイトなど一般消費者向けの流通サービスの台頭により地域内の供給量が年々減少している傾向にあるという。

同社は、今回の実証実験を通じ、生産者・実需者・地域が一体となって推進する地産地消型の「食・農業」を実現したい考えだ。


凸版印刷株式会社
https://www.toppan.co.jp/
ジモノミッケ!
http://153.126.184.171/
一般社団法人AiCTコンソーシアム
https://www.aict.or.jp/9
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WRITER LIST

  1. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  2. 田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  3. さわちん
    2児の父。あるきっかけにより農業のイメージを変えたいと考え、16年間のサラリーマン生活にピリオドを打つことを決意。2020年春、家族で田舎に移住し、新規就農を目指す。自身が「移住×就農のモデルケース」となるために、いろんな方面へ向けて奮闘中。
  4. 福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  5. 窪田新之助
    農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。日本経済新聞社が主催する農業とテクノロジーをテーマにしたグローバルイベント「AG/SUM(アグサム)」プロジェクトアドバイザー、ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP 4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。