スペースシフト、AWS上で農作物の生育状況を把握するAI技術の開発に着手

株式会社スペースシフトは、農作物の生育状況を正確に把握する「AI搭載精密農業ソリューション」をAWS(アマゾンウェブサービス)上で開発すると発表した。


従来、農業分野では光学衛星を用いた農作物のモニタリングが行われているが、「曇天や雨天など天候の悪い日は、正確なデータを取得できない」などの課題を抱えているという。

悪天候でも正確なデータを取得


同社が開発を進める「AI搭載精密農業ソリューション」は、光学衛星とSAR衛星を組み合わせたAI搭載型の生育モニタリングシステム。光学衛星ではデータの取得がしづらい時期をSAR衛星のデータで補うことでより継続的な観測が可能になる。

現在は鳥取県米子市にある衛星データ利用技術研究開発センターを実証フィールドに、ネギの生育状況を定期的に撮影する実験やAI学習のためのデータ収集が行われている。AIの精度を向上させるには、衛星や地上でのデータ収集とモデル開発を繰り返していく必要があるが、AWSの技術によって効率的に行うことが可能になるという。

スペースシフトは、農業分野だけでなく農産物の流通やマーケティングなど、さまざまな業界での活用を目指していく考えだ。


株式会社スペースシフト
http://www.spcsft.com/
SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

WRITER LIST

  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
パックごはん定期便