衛星データを活用した転作確認の効率化に向けた実証、福島県南相馬市でスタート

INCLUSIVE SPACE CONSULTING株式会社は、福島県南相馬市と共同で、農業分野での業務負担の軽減に向けた衛星データの利用実証を行うと発表した。今回の取り組みでは、作付けされた作物を判別するために同社が保有する衛星データ処理技術を活用する。


衛星データ活用で転作確認の効率化へ


INCLUSIVE SPACE CONSULTINGは、「DXと企画の力で新しい価値を生み出す。」をビジョンに、衛星データ活用した事業を展開するINCLUSIVE株式会社の子会社。「脱炭素×宇宙」をテーマに衛星データを利活用して、行政業務等の効率化を推進する「SX(スペーストランスフォーメーション)」や、脱炭素社会実現のための社会システムの変革を推進する「GX(グリーントランスフォーメーション)」につながる事業開発を行っている。

現在、日本の農業行政の現場では、主食用米から他の作物へ転作した農業者らの農地を見回りし、営農計画書どおりの作付けが行われているかを確認する転作確認が実施されている。福島県南相馬市では、毎年8月に1日延べ300人をかけ、およそ3万筆の農地を目視で確認して調査結果を集計しているため、転作確認の効率化が大きな課題となっている。

今回の実証では、同社が保有する衛星データ処理技術を活用して、作付けされた作物の判別を実施し、業務負担の軽減の可否を検証していく。

なお、衛星データの利用に加え、農業関連台帳のデジタル化についても協議を続けているとのこと。今後はAIを活用した新たなソリューションの開発も推進していくという。


INCLUSIVE SPACE CONSULTING株式会社
https://inclusivespaceconsulting.com/
福島県南相馬市
https://www.city.minamisoma.lg.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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