超吸水性ポリマーを使用したさとうきび栽培の実証実験が沖縄県でスタート

EF Polymer株式会社は、100%オーガニックの超吸水性ポリマー「EFポリマー」を使用したさとうきび栽培の実証実験を沖縄県南大東村で開始した。農地でEFポリマーを適用することで、干ばつの影響を受ける地域での作物の育成状況を調査し、農業における水不足の課題解決を目指す。


収量への効果を調査


EFポリマーは、オレンジの皮など果物の不可食部分を原料とした100%オーガニックの超吸水性ポリマー(SAP)。農地に適用すると、土壌の保水力と保肥力を向上させる効果があり、約40%の節水、約20%の肥料の節約に加え、10~15%の収量増加が期待できる。また、6カ月間効果を持続し、12カ月かけて土壌で完全に分解される。

南大東島は、沖縄本島の東方に位置する豊かな海に囲まれた離島で、水産業やさとうきびの生産が盛んな地域として知られている。しかし、2023年初めから6月末にかけて降水量が平年の38%という記録的な小雨が続いていることから、農作物の育成に深刻な影響が出ているという。

今回の実証実験では、南大東地域の農家の支援を行うアグリサポート南大東株式会社の協力の下、島内の約1.2ヘクタールの農地を利用してEFポリマーを使用したさとうきび栽培を実施。2024年の年末から翌年の年初にかけて収穫を行うまでの間、作物の高さ、茎数、直径などを途中経過として確認を行い、最終的には収量への効果についても調査する。


EF Polymer株式会社
https://ja.efpolymer.com/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    川島礼二郎
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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