Happy Quality、気孔観察用デバイス「Stomata Scope」の販売を開始

デジタル技術を活用した農業支援を行う株式会社Happy Qualityは、植物の健康モニタリングや環境研究などに役立つポータブル気孔観察用デバイス「Stomata Scope」の販売を2023年10月10日から本格的に開始した。

これまで手作業で行っていた気孔の観察作業を簡素化することで、あらゆる植物における生育環境の整備や農業の栽培技術研究の発展を目指す。


誰でも簡単に気孔を撮影、AI解析


「Stomata Scope」は、植物の健康モニタリングや研究用途などに役立てることを目的に開発された気孔観察用のポータブルデバイス。葉を傷つけずに観察できる仕組みを採用し、葉の凹凸など微細な構造もクリアに観察できる。

専用アプリを通じ、カメラ画像を現場で素早く確認、数秒でAIによる解析が完了。同時に多数の重要なデータをクラウド上に保存しておくこともできる。

また、4Kカメラ搭載により高解像度での撮影ができ、手持ちだけでなく、三脚を使用した撮影も可能だ。


製品の概要は以下の通り。

名称
ポータブル気孔観察用デバイス「Stomata Scope」
構成
・ポータブル気孔観察用デバイス本体(カメラ)
・USB-Cケーブル
・Android搭載スマートフォン(バージョン13以上)
・観察用専用Androidアプリ(気孔開度AI搭載)
・スマートフォンホルダー
・専用ハードケース
・データ閲覧用Webアプリ
・三脚用カメラねじ(メス)
カメラ仕様
・分解能:1μm
・視野角(FOV):1.76×0.99mm
・NA:0.25
・記録画素数:3840×2160(4K)

本製品はすでに全国の大学や研究機関、関連企業様から問い合わせがきており、今回の販売開始を機に関連企業や個人への普及を進めていく方針とのこと。

同社は、「生産から流通までの世界のスタンダードを創る」をビジョンに、「今後も研究開発や他社連携等を行い事業拡大および、スマート農業の現場実装の促進に寄与し、日本農業の活性化への貢献を目指して取り組んでいきたい」としている。


株式会社Happy Quality
https://happy-quality.jp/
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  1. 加藤拓
    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
  2. 槇 紗加
    槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  3. 沖貴雄
    沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  5. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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