次世代の都市型農園施設「grow FIELD」、一般利用を再開

プランティオ株式会社は、新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴う緊急事態宣言で閉園していたコミュニティ農園「grow FIELD (グロウフィールド)」の利用を、2020年5月18日(月)から再開した。

今回の利用再開は新型コロナウイルス感染症への予防策を講じ行われたもので、同社が運営する都内3か所のコミュニティ農園では、同時入場者数15名を上限に利用者を受け入れている。


プランティオ株式会社は、都市型野菜栽培のプラットフォームフィールドの展開や、IoTを使ったオフグリッド栽培のハードウェアを開発しているスタートアップ企業。

同社が運営するコミュニティ農園「grow FIELD 」は、ビルの屋上など都市部の遊休地を有効活用した都市型シェアファームだ。

都市型農園のカルチャーはアーバンファーミングとも呼ばれており、イギリスのロンドン市内には約2700か所を超える都市農園が形成され、フランスではこのカルチャーを国を挙げてサポートしているという。



利用者の菜園をカメラ付きAIが24時間観察


農作物の栽培は天候や経験・技術に左右されやすい側面があるため、都市部に住まう利用者のみで菜園管理を行うことは、時間的制約や知識の問題など多くの課題がある。

課題のひとつである菜園管理の問題を、「grow FIELD」ではAI技術を用いることで解決を図っている。

施設では菜園に設置されたカメラ付きAIが、栽培された農作物の状況を24時間観察。生育予測や生育状況に応じたアドバイスをアプリを通じて利用者に通知するサービスを展開する。

アプリは、スマートフォンアプリ「grow GO」をダウンロードすれば利用でき、マップ上に示される「grow FIELD」をフォローすればページへの入場が可能だ。アプリでは、水やりや間引き等のタイミングが通知や専用トークで確認できるほか、他の利用者との交流を目的としたコミュニティページも使用できるという。


現在「grow FIELD」では、ケールやサラダ玉ねぎなど春野菜が収穫期を迎えており、2020年4月末までを予定していた利用無料期間も延長。入場制限を設けながら、これまで同様の利用を呼びかけている。

同社では、野菜を育てる人と欲しい人をつなぐプラットフォーム「grow SHARE(グロウシェア)」も展開しており、引き続き、都市部における野菜栽培を通じたコミュニティの形成と楽しい野菜づくりをサポートしていく考えだ。

「grow FIELD(グロウフィールド) 」施設紹介


プランティオが運営する「grow FIELD」は下記3か所。
新型コロナ感染拡大以前は、月/約150名もの利用者が施設を訪れたという。

「grow FIELD EBISU PRIME」
住所:東京都渋谷区広尾 1-1-39恵比寿プライムスクエアプラザ屋上
アクセス:恵比寿駅から徒歩約6分
開園時間:8時~20時

「grow FIELD SHIBUYA SHINSEN」
住所:東京都渋谷区神泉町11-7セロンビル屋上
アクセス: 渋谷駅アベニュー口から徒歩約10分、京王井の頭線・神泉駅から徒歩約3分
開園時間:8時~20時

「grow FIELD SHIBUYA SHOTO」
住所:東京都渋谷区松濤2-10-12
アクセス: 渋谷駅アベニュー口から徒歩約10分、京王井の頭線・神泉駅から徒歩約5分
開園時間:8時~20時


プランティオ株式会社
https://plantio.co.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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