産地と消費者をつなぐ「旬八青果店」、弁当事業で規格外素材を用いた新メニュー

産地と消費地をつなぐ都市型八百屋「旬八青果店」を運営する株式会社アグリゲートは、2017年3月から、「忙しくて料理がなかなかできない」「もっと手軽に野菜が採りたい」といったニーズに応えるため、製造事業をスタートさせた。

都内に製造拠点を設け、毎朝無添加調理(同社での製造工程において食品添加物を使用しない)で作ったお弁当・お惣菜を「旬八青果店」「旬八キッチン」「旬八キッチン&テーブル全店」(現在16店舗)で販売するほか、近隣オフィスへの配送サービスも行う。


この「お弁当プロジェクト」が、4月1日から新メニューを取り揃え、さらに進化する。

新メニューは、同社のバイヤーが産地を回る中で、「規格に合わない」という理由でおいしいけれど都市に流通していない水産物・畜産物や、すばらしい加工技術を持ったメーカーと出会ったことにより開発されたもの。福島県 グリーンファームの「伊達鶏」、千葉県 青柳食品株式会社の「サバの味噌煮」、佐賀県 唐津魚市場の「アジのみりん干し」などの食材が使用されている。

伊達鶏むね肉唐揚げ弁当

この「お弁当プロジェクト」では、今後も、こだわりの加工メーカーと協力して、産地で採れた新鮮な食材を、産地で新鮮なまま加工し、冷凍流通させることで、都市においしい状態で届けていく。同時に、同社の強みである青果の仕入れを活かして自社キッチンで最終付加価値を付けたお弁当として提供することで、都市のお客様にはより「豊かな食」を、産地には「新しい経済」を提供していくことを目指す。なお、この取り組みに賛同し協業できる加工メーカーの募集も行っている。

<参考URL>
株式会社アグリゲート

旬八青果店

SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

RANKING

WRITER LIST

  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
  4. 鈴木かゆ
    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
パックごはん定期便