携帯型鳥獣対策用LED照明「ホロライト・チェッカーズ」のレンタルがスタート

光パターン形成LED照明「ホロライト・シリーズ」の開発・製造・販売を手がけるパイフォトニクス株式会社は、内閣府が実施した「オープンイノベーションチャレンジ2019」および「デジタル・スマートシティ浜松データ連携基盤の実証実験プロジェクト Hamamatsu ORI-Project」の成果を実用化した「ホロライト・チェッカーズ」の提供をスタートした。

「ホロライト・チェッカーズ」は、市松模様(チェッカーパターン)の光を高速で反転照射する仕組みを利用して、鳥獣類を追い払う携帯型の鳥獣対策LED照明である。特許はすでに出願済みで、農作物の鳥獣被害に悩む市町村や農業者等を対象にしたレンタルサービスが開始されている。


浜松市のムクドリ被害に対応する実証実験の成果を実用化


パイフォトニクスは、静岡県浜松市を本拠に光学機械器具の製造・販売を手がける企業。
高指向性LED照明装置「ホロライト (HOLOLIGHT)」や光パターン形成LED照明「ホロライト・シリーズ」を提供する。

同社が本社を置く静岡県浜松市は、中心市街地に飛来するムクドリの集団による騒音被害や糞被害に悩ませられてきた。このような事情を背景に、浜松市は内閣府が実施する「オープンイノベーションチャレンジ2019」で、ムクドリ被害をテーマにした対策を募集。同社が提案した「光を用いたムクドリ対策」を採択した。

この実証実験では、同社が過去に確認していた高指向性LED照明「ホロライト」の光でムクドリが飛び立つ習性を検証。携帯型のホロライトを開発してムクドリを追い払うことに成功した。

さらに、浜松市が2020年に公募した「デジタル・スマートシティ浜松データ連携基盤の実証実験プロジェクト Hamamatsu ORI-Project」では、自動制御型のホロライトの照射を受けたムクドリの動きをカメラで撮影してデータを解析する実験を実施。ムクドリ被害対策の業務を受託している作業員に実際に使用してもらったところ、「ムクドリの追い払い作業に絶大の効果があり作業負荷の軽減にもつながる」という報告が得られたそうだ。

ホロライト・チェッカーズを使用したムクドリの追い払い

ドット状の光を形成する「ホロライト・マトリクス」を改良


同社が提供を開始した「ホロライト・チェッカーズ」は、小型で軽量なキューブ型筐体から視認性の高い縦横25点のドット状光パターンを形成する「ホロライト・マトリクス」を改良した携帯型の製品で、人間が知覚できない周期で点滅する市松模様(チェッカーパターン)の光を高速に反転照射させることで、目の応答性が高い鳥獣類のみに光刺激を与える。


携帯型鳥獣対策装置 ホロライト・チェッカーズ
主な特長は以下の3つだ。

1.無音・無臭・安全
騒音や異臭等がない光による追い払いで、住環境への影響を最小限に抑えることができる。

2.作業負担の軽減
照明機材・電源アダプター・ポータブル電源がセットになった専用リュックでレンタル。準備の手間や作業者の肉体的・精神的負担を大幅に削減することができる。

3.遠方からピンポイントで照射
ホロライトの特性を生かし離れた場所から狙った場所のみを照射。光害を最小限に抑えることができる。

ホロライト・チェッカーズ参考動画(スロー映像)


同社が実施した実証実験の様子は、複数のメディアに取り上げられ、全国の自治体からも多数の問い合わせがあったという。佐賀県鹿島市の実証実験ではカモやカラス、一部の獣で追い払いの有効性が確認されている。


ホロライト・チェッカーズ特設ページ
https://www.piphotonics.com/casestudy/wildanimal/
パイフォトニクス株式会社
https://www.piphotonics.com
オープンイノベーションチャレンジ2019
https://open-innovation-challenge.go.jp/
デジタル・スマートシティ浜松データ連携基盤の実証実験プロジェクト Hamamatsu ORI-Project
https://www.ori-project.hdsc.city/
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WRITER LIST

  1. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  2. 田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  3. さわちん
    2児の父。あるきっかけにより農業のイメージを変えたいと考え、16年間のサラリーマン生活にピリオドを打つことを決意。2020年春、家族で田舎に移住し、新規就農を目指す。自身が「移住×就農のモデルケース」となるために、いろんな方面へ向けて奮闘中。
  4. 福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  5. 窪田新之助
    農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。日本経済新聞社が主催する農業とテクノロジーをテーマにしたグローバルイベント「AG/SUM(アグサム)」プロジェクトアドバイザー、ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP 4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。