ニックス、ドローン専用散布機で鉄コーティング種子の均一播種を実施

産業用ドローン向けアタッチメントD-ACTシリーズを展開する株式会社ニックスは、ニックス製粒剤散布機を使用した鉄コーティング種子の直播実演を2022年5月19日(木)に山口県萩市で実施した。


現在、日本の水稲栽培の現場では、農業人口の減少や高齢化、担い手不足等の課題を背景に、農業ドローンを使用した鉄コーティング種子による湛水直播の普及が進められているが、大量の種子を空中から均一に播種することは難しく、散布中にできる蒔きムラが原因で収穫量が減少するケースが報告されていた。

散布中にできる蒔きムラを解消


ニックス製粒剤散布機は、ニックス独自の特許技術を用いて開発した農業ドローン専用の粒剤散布機。
ドローンの真下方向への散布を可能にする帯状散布方式を採用しているため圃場の隅まで均一に散布できるという。

ニックス製粒剤散布機
出典:https://nix.co.jp/custom_type/d2022051001

出典:https://nix.co.jp/custom_type/d2022051001

今回の実演では、大粒・多収で有名な水稲品種「大粒ダイヤ」の鉄コーティング種子の均一播種を目標に、約50アールの圃場を使用して、約55kgの鉄コーティング種子を7.5回に分けて直播。その結果、目視上ほぼ均一に播種することに成功した。

(左)大粒ダイヤを播種する様子(右)大粒・多収で有名な大粒ダイヤ

同社は、ニックス製粒剤散布機の提供を通じ、農業用ドローンを使用した直播栽培の課題である収穫量の増加に貢献したい考えだ。


株式会社ニックス
https://www.nix.co.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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