ファーマフーズ、卵殻膜を活用したバイオスティミュラントの開発を推進

CO2排出量削減を目標に未利用資源のアップサイクルに取り組む株式会社ファーマフーズはENEOSホールディングス株式会社と共同で、卵由来の有機アミノ酸を利用した液体肥料の開発・製造・販売を手がけるENEGGO株式会社への出資を実施した。

今回の出資は、年間50トン以上の卵殻膜の収集・供給能力を有する株式会社グリーンテクノ21の子会社であるENEGGOが実施した第三者割当増資を受けてのもの。
ファーマフーズは、今回の出資に合わせグリーンテクノ21およびENEGGOとの業務提携も発表している。

卵殻膜をバイオスティミュラントに再利用


卵の殻は、炭酸カルシウムを成分とする「卵殻」とタンパク質を成分とする「卵殻膜」の2つで構成されている。
特に「卵殻膜」を使用した「卵殻膜繊維」は、ウイルスや細菌、紫外線などの有害物質から中身を守る機能を有することから、「究極のアップサイクル資源」として大手アパレルメーカーを中心に、さまざまな分野で高い評価を得ているという。

今回の業務提携では、農業分野における化学肥料の使用低減を目標に、グリーンテクノ21が保有する国内最大規模の卵殻調達網を活用して、卵殻膜をペプチド化する独自の技術を用いたバイオスティミュラントの開発に取り組む。

事業体制図

CO2排出の原因のひとつで、年間約26万トンが廃棄されているといわれる卵殻の焼却処分を減らすことで、廃棄物など未利用資源を有効活用したアップサイクルによる循環型社会を実現していく。


株式会社ファーマフーズ
https://www.pharmafoods.co.jp/
ENEOSホールディングス株式会社
https://www.hd.eneos.co.jp/
ENEGGO株式会社
https://eneggo.com/
株式会社グリーンテクノ21
https://green-21.com/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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