AGRI SMILE、食品残渣を利用したバイオスティミュラントを開発

ICTを活用した農業ソリューション等を提供する株式会社AGRI SMILEは、食品残渣を利用したバイオスティミュラントの開発に成功した。



廃棄された赤パプリカを再資源化


現在、日本では脱炭素社会の実現を目的に、食品残渣を堆肥化する取り組みが進められている。しかし、化学肥料と同等以上の品質・収量・採算性を確保していくのは難しく、「土壌改良の効果は見込めるが、化学肥料を上回る品質や収量を達成する効果は示せていない」という課題を抱えていた。

同社が開発したバイオスティミュラントは、食品残渣として廃棄された赤パプリカを再資源化したもの。
堆肥化するよりも品質・収量の向上率が高く、事業の採算性が見込めるのが特長で、廃棄ロスの削減などフードサプライチェーン全体の課題も解決するという。


同社が行った研究では、バイオスティミュラントの開発期間を大幅に短縮する「スクリーニング方法論」とバイオスティミュラント資材の有効度を測定する「評価指標」の2つの独自技術を活用して、農作物の根の重量の比較やRNA-Seqによる遺伝子解析を実施。

その結果、農作物の根張りが向上し、熱ストレス応答とイオン輸送に関連する遺伝子の発現量も増加したとのこと。



今後は、全国各地にある農業協同組合と連携しながら生産現場での実証を進めていく予定で、2022年11月22日には食品残渣型バイオスティミュラントをテーマにしたウェビナーも開催する。

同社は、国内初となる食品残渣型バイオスティミュラントの提供を通じ、食品残渣の再資源化・化学肥料の低減・農作物の品質向上の3つを同時に実践していく構えだ。

ウェビナー概要


日時:2022年11月22日(火)15:00~16:00
会場:オンライン
料金:無料(事前申込制)
定員:50名(先着)
申込:https://tinyurl.com/2gwvxn44
内容
・バイオスティミュラントとは?
・AGRI SMILEのバイオテクノロジー
・食品残渣型バイオスティミュラントの紹介
注意事項:
・法人を対象としたウェビナー。
・同業他社の参加は不可。
・定員を超えた場合は先着順。


株式会社AGRI SMILE
https://agri-smile.com/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
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    川島礼二郎
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  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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