食育普及プログラム「食育教室2019」が開催中|全国各地の調理師学校にて2020年3月まで開催

公益社団法人 全国調理師養成施設協会(会長:服部幸應、所在地:東京都渋谷区) の、食育普及のための参加型授業である「食育教室2019」(後援:厚生労働省、文部科学省、農林水産省)が、全国の調理師学校で開催中だ。

初開催から16年目を迎える今年は、全国32都道府県の52校の調理師学校が、同プログラムへの参加を表明(8月1日時点)。新たな開催校や、一般参加者の応募も随時受付中だ。

食育教室2019ポスター

全国調理師養成施設協会が主催の食育普及プログラム

食育教室2019は、食のプロを養成する調理師学校が、一般の参加者に食との向き合い方を考える機会を提供する場であり、日本の食習慣をよりよいものとすることを開催の目的としている。

全国の調理師学校ごとに異なるプログラムを用意しており、調理だけでなく食材の旬や食事のマナー、社会とのつながりを意識した地産地消についても学ぶことができ、子どもから大人まで楽しめる、地域に根差したバラエティ豊かなプログラムが魅力だ。

家庭での実践を重視しており、日々の食生活を見直すきっかけづくりにつなげたいと考えている。

食を取り巻く社会的変化


昨今の家庭の食を取り巻く環境が著しく変化している。
2019年5月には「食品ロス削減推進法」が成立、消費者は食品の買い方や、調理方法の改善によるフードロス対策へ取り組むことが努力義務とされ、食べ物を大切にし、残さない、という意識を持つことが求められている。

2019年6月には平成30年度版食育白書が公表され、3割近くの若者(20歳代~30歳代)が朝食をほとんど食べないという報告がされた。
さらに、小学6年生でも5.5%が該当し、中学3年生では8%が該当するという驚くべき内容の報告もされている。

本会開催にあたり同協会では、「子どもの食習慣の形成には、個々の家庭だけではなく、社会全体で取り組むことが重要だ」としている。

食育教室2019の概要

「何を食べる? 誰と食べる? どう食べる?」をテーマに、プログラムには協会が提唱する、食育に関する3つの指針が盛り込まれている。

1. どんなものを食べたら安全か、危険かという「選食」の力や知識を身につける
2. 食事についてのしつけをしっかりと行うとともに、バランスのよい食事を心がける
3. 食料や農業に関する問題や、環境問題を意識する

日程や開催校については以下の通りだ。

1)日程:2019年4月~2020年3月
2) 場所:全国各地の調理師学校(2019年8月1日現在 ※開催済み含む)

北海道: 帯広調理師専門学校  (10月5日)
岩手県: 北日本ハイテクニカルクッキングカレッジ(11月2日) 
秋田県: 秋田県調理師専門学校 (10月8日)
福島県: 日本調理技術専門学校 (9月15日)
栃木県: 国際テクニカル調理製菓専門学校 (12月14日) 
群馬県: 群馬調理師専門学校 (10月26~27日)
埼玉県: 国際学院埼玉短期大学 (8月1日※開催済み
             国際学院高等学校 (10月7日・21日)
千葉県: 千葉調理師専門学校(8月27~29日) 
             野田鎌田学園高等専修学校 (9月28日)
東京都: 服部栄養専門学校 (8月21日)
             野田鎌田学園杉並高等専修学校 (9月28日)
             香川調理製菓専門学校 (11月2~3日 )
             萠愛調理師専門学校 (11月10日) 
             武蔵野調理師専門学校 (11月23日) 
神奈川: 野田鎌田学園横浜高等専修学校 (10月5日 )
新潟県: 悠久山栄養調理専門学校 (9月1日) 
             国際調理製菓専門学校 (11月23日) 
富山県: 富山調理製菓専門学校 (8月4日※開催済み
石川県: 金沢調理師専門学校 (11月7日)
福井県: 青池調理師専門学校 (8月4日※開催済み) 
長野県: 長野調理製菓専門学校 (8月1日※開催済み・9月5日)
静岡県: 中央調理製菓専門学校静岡校 (10月3日)
愛知県:名古屋コミュニケーションアート専門学校 (8月1日※開催済み
             ニチエイ調理専門学校 (8月27日) 
             名古屋文化短期大学 (9月28日)
             愛知調理専門学校 (11月2日)
三重県: 三重調理専門学校 (8月19日・29日・2月26日)
広島県: 広島酔心調理製菓専門学校 (8月19~20日) 
             穴吹調理製菓専門学校 (11月17日)
香川県: キッス調理技術専門学校 (8月3日※開催済み
福岡県: 東筑紫学園高等学校 食物文化科 (8月23日)
             北九州調理製菓専門学校(9月14日) 
             平岡調理・製菓専門学校 (11月9~10日)
佐賀県: 西九州大学佐賀調理製菓専門学校 (8月2日※開催済み) 
大分県: 田北調理師専門学校 (10月1日) 
鹿児島: 今村学園ライセンスアカデミー (11月23日)
沖縄県: 琉球調理師専修学校 (11月15日・20日)

3)開催校:32都道府県52校 ※8月~3月開催校は25都道府県38校
4)内容: テーマを踏まえた、地域性を生かした開催校独自の内容での講習や実習
5)受講者:小学生以上(小学生未満は保護者同伴)
6)講師:各調理師学校教職員(調理師、栄養士他)、学生
7)参加費:無料~(開催校によっては有料の場合あり)

<参考リンク>
全国調理師養成施設協会
全国調理師養成施設協会 食育事業
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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