NTT東日本と寒河江市、LPWAを活用したさくらんぼ栽培の実証実験をスタート

NTT東日本は山形県寒河江市と共同で、省電力が特徴の長距離無線通信技術である「LPWA(Low Power Wide Area)」を活用して、さくらんぼの凍霜害対策・盗難対策などに取り組む実証実験を開始した。

農業の維持・発展に貢献


今回の実証実験は、寒河江市が農業や福祉、防災などの地域課題を解決するために立ち上げた「LPWA関係者会議」が検討を進める「農業分野におけるLPWA活用モデルの普及促進に向けた実証実験」として開始されたものである。

内容は以下の通り。

1.さくらんぼ凍霜害対策
圃場の温度や湿度などの環境データを遠隔から取得できる環境を整備し、その操作性と有効性などを評価する。


2.さくらんぼ盗難対策
圃場に設置した監視カメラの映像を遠隔から確認できる環境を整備し、操作性や有効性などを評価する。

※大量のデータを長距離伝送できる新しい無線LAN通信規格「IEEE802.11ah(Wi-Fi HaLowTM)」を活用。

3.鳥獣害対策
野生動物の侵入や捕獲を検知するセンサーで取得した情報を遠隔から確認できる環境を整備し、その操作性や有効性などを評価する。


NTT東日本は今回の実証実験を通じ、農業人口の減少や高齢化等の課題を抱える寒河江市農業の維持・発展に貢献したい考えだ。


NTT東日本
https://www.ntt-east.co.jp/
寒河江市
https://www.city.sagae.yamagata.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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