農業×ワーケーションの新サービス「No 農 No LIFE」β版が公開

株式会社Perma Futureは、農業とワーケーションを組み合わせた新サービス「No 農 No LIFE(略称:ののの)」のβ版を公開した。農家でのワーケーションを通じて交流人口を増やし、新たな地方創生の形を広げていく。


午前は農業、午後はテレワーク


現在日本の農業は、少子高齢化や農業従事者の減少による後継者不足や人手不足など、さまざまな問題に直面している。そのため、日本の農家は多くの人手が必要な収穫時期に、アルバイトを雇うなどさまざまな対策を講じているが、「人が中々集まらない」「人件費の相場が高くなる」などの課題が生じている。

また、コロナ禍以降テレワークが急速に普及したことで、場所を選ばない働き方が広まり、自宅や職場以外で働きつつ自分の自由な時間を過ごす働き方である「ワーケーション」の需要が増えてきている。

そこで生まれたのが、農業とワーケーションを組み合わせた「農業ワーケーション」という新しい働き方で、農作業を通じて受け入れ先の農家や他の参加者と交流できることから、地域農業の活性化や交流人口の創出などにつながると期待されている。


「No 農 No LIFE」は、農業ワーケーションに参加できるサービス。一日のうち半分は農作業、半分はワーケーションの時間をとることができ、普段の生活では味わえない非日常な体験ができるという。作業内容は収穫作業などで、作業後や休みの日は近くの観光スポットを訪れて地域の魅力に触れることもできる。

1回あたり最短3泊4日から2週間の期間で5500円から参加可能。宿泊先には古民家風のゲストハウスなどもあり、Wi-Fiなどワーケーションに必要な一通りの作業環境も完備している。


受け入れ先の農家からは、「滞在費とテレワーク環境を負担するだけなので、負担が少なくてとても助かります。農家の救世主になるサービスになるのでは」「スキルを持っている方が参加されることが多いから、農園のホームページを作成してもらったりなど、新たに関係を構築できるのが良い点だと思います」といった声が届いたとのこと。

同社では現在、サイト上で農業ワーケーションの申し込みを受け付けているほか、「No 農 No LIFE」に協力してくれる自治体、企業を募集している。

「No 農 No LIFE」
https://nononolife.com/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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