フェイガーとJA全農、J-クレジットの取り組みに関する業務提携を締結

株式会社フェイガーは、全国農業協同組合連合会(以下、JA全農)と「水稲栽培における中⼲し期間の延長」によるJ-クレジットの取り組みに関する業務提携を締結したと発表した。


生産者の収入向上と持続可能な農業を目指す


フェイガーは、農業由来カーボンクレジットの生成を行っており、農業者への脱炭素の取り組みやクレジット化を通じた収益化のサポートを行う企業。2023年度は14道府県の約60農家、1500haを超える生産者によって生成された約6000tのクレジットについて第58回J-クレジット制度認証委員会より認証を受けている。


J-クレジット制度とは、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用、農業を通じて排出されるCO2等の排出削減量等を「クレジット」として国が認証する制度。農業分野では、「水稲栽培における中干し期間の延長」と「バイオ炭の農地施用」の2つの方法論が認証されている。

「水稲栽培における中干し期間の延長」は、中干し期間を直近の2カ年以上の実施日数の平均より7日間以上延長することで水田から排出されるメタンを抑制する手法だ。


フェイガーとJA全農は、中干し延長によるJ-クレジットに係る取り組みについて連携し、全国のJA組織を介して、協力生産者への制度や手法の案内、申請のサポートや収益化など総合的な支援を行う。

これにより、生産者はより安心してJ-クレジットの申請が行えるだけでなく、日本各地で農業における脱炭素の取り組みを拡大することができ、生産者の収益向上に貢献できるという。

業務提携のイメージ

フェイガーは、農業分野の取り組みをカーボンクレジットによって収益化させることで、環境に優しい農業を持続可能な形で推進していきたいとしている。


全国農業協同組合連合会
https://www.zennoh.or.jp
株式会社フェイガー
https://faeger.company/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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