玄米は長く水に漬けないと美味しく炊けない? 時間がない時の対策は?

栄養士の堀口泰子です。

玄米をおいしく食べるために炊飯前に浸漬時間が必要とされていますが、時間がない場合どうしたらよいのでしょうか。

浸漬時間がなぜ必要なのか、時間がないときはどのようにしたらよいか、ご紹介します。


玄米を浸漬しないで炊くとどうなる?


玄米を美味しく炊飯するには、中心部まで十分に吸水するため5〜6時間以上の浸漬をおすすめしています。

▼玄米の基本の炊き方はこちら
玄米のおいしい炊き方<炊飯器編>

最近の炊飯器は高性能で、比較的短い浸漬時間でも美味しく炊けるので、ご使用の炊飯器の取り扱い説明書を確認しておく必要がありそうです。

とはいえ、一般的に炊飯器の玄米モードでの浸漬時間は白米よりもすこし長めの50分ほど。それを差し引いても炊飯前に4〜5時間、少なくとも2時間くらいは浸漬し、十分吸水させる必要があります。

ご周知のように、玄米の糠層は硬く、食物繊維が吸水を妨げています。そのため、浸漬時間が短いと芯が残ったり、食感が悪くなります。

お米のでんぷんは十分な水を加えて加熱することで、硬く密な構造のベータ化状態から、やわらかいアルファ化状態に変化して、消化吸収しやすくなります。

浸漬時間が不足するとアルファ化が不十分となるので、玄米の栄養が消化吸収しにくいのです。

あわせて、よく噛んでゆっくり唾液と混ぜ合わせて食べることも大切です。

せっかく栄養価の高い玄米を食べるのですから、炊飯や食べ方も合わせて効率よく、体に取り入れたいですね。

浸漬時間が足りない! すぐにできる対策方法



浸漬時間が足りない場合は、40度くらいのぬるま湯を使うことで吸水を促すことができます。

ただし、炊飯に使用する水は冷水を使ってじっくり温度を上げた方が美味しい玄米ごはんになります。ぬるま湯で浸漬した後、お湯は捨て、一旦ザルにあげてから冷水を使って炊きましょう。

炊飯器は白米モードよりも玄米モードの方が炊き上がりは美味しくなります。

また、浸漬時間がなくても炊飯ができる無洗米玄米を常備しておいてもよいかもしれませんね。

ライフスタイルにあわせて、美味しい玄米ごはん生活をつづけてみてください。

手軽に炊ける玄米!炊飯器の白米モードで炊ける「無洗米玄米」とは?【おすすめレシピも】
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堀口泰子
栄養士。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。健康食育事業やアスリートサポートに従事。健康的で美味しく食べる食事術を伝える。講演、栄養指導、コラム執筆、レシピ、商品開発、料理講師など幅広く活動。離乳食から介護予防まで様々な食育活動のなかで、健康に役立つお米の食べ方を紹介。スポーツの現場ではジュニア育成と競技競技力向上ための心と体の成長に注力している。
HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/

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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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