天気アプリ「ウェザーニュース」、農家向け長期予報などの法人サービス開始

2019年6月24日、株式会社ウェザーニューズは、天気アプリ「ウェザーニュース」の全機能を法人向けに提供する法人契約サービスの開始を発表した。天気予測や季節情報をアプリで発信し、建設業や農業、配送業、イベント運営などの屋外作業の安全管理や運営の効率化をサポートしていく。




「ウェザーニュース」は、業界随一の観測網と1kmメッシュの超局地的気象予測モデルを強みに、予報精度の高い気象情報を配信する天気アプリだ。梅雨時期の強雨や夏のゲリラ豪雨などの局地的かつ突発的な現象も高い精度で予測できるほか、24時間監視のもとで情報を更新するため、台風・地震などの防災面にも役立てられる。

同アプリでは、新たに法人契約サービスを開始し、専用サイト「ウェザーニュース法人契約サービス」に申し込むことで法人単位での契約が可能となった。法人契約では、個々の決済処理が不要となるほか、契約アカウント数に応じて利用料の割引を受けることができる。また、アカウントの有効化・無効化などの一括管理が可能であり、利用者が入れ替わる場合にも便利だという。

【ウェザーニュース法人契約】(すべて税抜価格)
5アカウント:通常19,980円→15,345円(4,635円OFF)
20アカウント:通常79,920円→61,380円(18,540円OFF)
50アカウント:通常199,800円→149,025円(50,775円OFF)
※ 5アカウントより申し込み可

高精度な予測&強力サポート体制の「法人契約サービス」

法人契約サービスを申し込むと、最大15時間先まで予測ができる高解像度「雨雲レーダー」や、1時間先までの天気が5分ごとに表示される「5分天気予報」、各種アラーム機能、全国40万地点のピンポイント天気予報などの有料コンテンツをすべて利用することができる。

独自開発の雨雲レーダーは最大15時間先まで予測

一般的な雨雲レーダーや降水予測が30分後には1kmメッシュにまで解像度が下がるのに対し、同社開発の雨雲レーダーは、3時間先までの雨雲の動きを250m四方で予測。空間・時間解像度のきめ細やかさが保たれたまま、予報結果を10分間隔で確認することができる。


また、予報期間が3時間を超える降水短時間予報では、1時間ごとに最大で15時間先までの結果が表示され、6時間後までは1kmメッシュ、7~15時間後までは5kmメッシュでの予測となる。同社は、15時間予報の活用例として、朝から夜までの活動時間帯を中心に降水の有無や雨の降り方が把握できることを挙げ、屋外作業の安全管理や効率運営などに役立つとしている。




【降水分布の予報解像度比較】(同社調べ)
<他天気アプリ>
現在〜30分後:250mメッシュ/5分間隔
35分後〜1時間後:1kmメッシュ/5分間隔
1時間後〜3時間後:1kmメッシュ/1時間間隔

<ウェザーニュース>
現在〜30分後:250mメッシュ/5分間隔
35分後〜1時間後:250mメッシュ/5分間隔
1時間後〜3時間後:250mメッシュ/10分間隔

きめ細かい天気変化を把握する「5分天気予報」

一般的な天気予報で確認できるのは、最も詳しい予測でも1時間ごとの卓越天気であり、短い時間の天気変化まではわからない。それに比べ、同社の「5分天気予報」は1時間先までの天気を5分単位で表示する。

高解像度な降水分布予測を組み込んだ「5分天気予報」は、雨の降るタイミングまたは降水の強さを5段階で把握することができるため、屋外作業の一時停止や再開の判断などにも活用しやすいという。


一般向けの1時間予報画面

法人向けの5分予報画面

ゲリラ豪雨、熱中症、台風、地震などのアラーム機能

各種アラーム機能は、受信設定をONにするだけで気象状況の変化や予想される荒天の最新情報を、ユーザーの居場所に合わせていち早く知らせるサービス。

中でも「ゲリラ雷雨アラーム」は、ゲリラ豪雨発生の危険性を事前通知によって知らせる夏季限定のサービスで、年ごとに約16万人が利用。予測困難なゲリラ豪雨を90%予測し、全国平均で現象が発生する59分前までに通知することが可能だという。

アラーム機能の種類は、雨や落雷、警報など基本的なものだけで20以上あるほか、ユーザーが気象観測データや予報データを自由に組み合わせて、オリジナルのアラームを作成することもできる。作業現場の特性を知った上でアラートを事前登録しておくと、注意すべき気象状況の変化をいつでもキャッチできるため、業務のスムーズな遂行や作業員の安全確保にも繋がるとのことだ。




予報精度90%の全国40万地点ピンポイント天気予報

従来より運用してきた解像度5kmメッシュ・1時間更新の気象予測モデルとは打って変わり、同社が独自開発した新しい気象予測モデルは解像度1kmメッシュ・5分更新と、高解像度・高更新頻度の超細密天気予報だ。

解像度が細かくなったことで、その地域により適した天気アイコンを表示できるようになり、予報精度が3~4ポイント向上。従来より25倍細かい全国40万地点におけるピンポイント予報でありながら、的中率は90%に上るという。

これらの高精度な天気予報や独自機能は、同社が有するAI技術のほか、全国約1.3万地点に及ぶ日本最大の気象観測網やウェザーニュース会員とのネットワークがあるからこそ成り立っている。

ウェザーニューズでは、今後も観測データや現地ユーザーからのフィードバックをもとに予測モデルの継続的なバージョンアップを図り、日本一信頼できる気象情報の提供を目指すとしている。


 


業務に役立つサポートコンテンツの紹介



【建築業向け】
・アラーム機能
気温や湿度などの条件から、熱中症の危険レベルを通知。天気急変を事前に知らせるゲリラ豪雨や落雷情報に加え、作業に影響を及ぼす気象条件をもとにオリジナルのアラームも作成できる。

【配送業向け】
・雨雲レーダー
雨雲の動きや雨の強さを面的にきめ細かく把握。雨が降っていない/少ないルートの選択が可能に。
・ピンポイント天気予報
衣服や配送物が雨で濡れないように対策。雨の日に渋滞しやすい道を避けるなど、配送ルートを組み立てる際に役立つ。

【農家向け】
・長期予報
梅雨の雨量傾向や夏の猛暑傾向など、植物の病気対策や品種選びの参考に。
・10日間天気予報
全国40万地点の超細密天気予報。目先のスケジュールを組み立てる際に役立つ。

【オフィス勤務向け】
・台風情報や交通機関への影響予測
最新情報を随時更新。荒天ピークの時間や交通機関への影響度・影響時間を確認できる。従業員の安全確保、帰宅指示を検討する際の参考に。
・桜や紅葉などの季節情報
見頃予想やスポット情報などを掲載。社内イベントや催事の企画参考に。


<参考URL>
ウェザーニュース法人契約サービス
株式会社ウェザーニューズ
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WRITER LIST

  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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