離乳食のお粥を食べてくれないときの原因とおすすめレシピ~離乳食初期・中期編

こんにちは! 離乳食インストラクターの中田馨です。

3回にわたってお届けする「お米と離乳食」についての連載。今回は、「離乳食のお粥を食べないときの対処法」をテーマに、離乳食初期・中期について、赤ちゃんが食べてくれない原因とおすすめのお粥レシピを紹介します!

離乳食初期(5~6カ月ごろ)のお粥を食べない原因

離乳食をスタートしたての、離乳食初期。ほとんどのママが、最初のひとさじをお米(10倍つぶし粥)にすると思います。なのに、赤ちゃんが食べてくれない。

ひとさじ口に入れても、おっぱいや育児用ミルクがいいと泣かれると、食べさせなくちゃいけないの? 食べさせなくてもいいのでは? と悩んでしまうと思います。

ここでは、離乳食初期の赤ちゃんがお粥を食べない時に見てほしいポイントを、2つ紹介します。

お粥を食べないときのポイント1.舌突出反射が残っている

赤ちゃんはいくつかの原始反射をもって産まれてきます。舌突出反射はその中の一つです。乳首以外のものが入ってくるのを本能で拒んでいるのです。

この反射は生後4カ月前後に徐々に消失していきますが、お粥を食べない場合、もしかするとまだ少し残っているのかも。舌で押し出している様子が見られたら、1週間離乳食を休憩してもOKです。

お粥を食べないときのポイント2.お腹がすきすぎている

お腹がすきすぎていて、飲み慣れている母乳や育児用ミルクが飲みたいのかもしれません。離乳食を食べたら母乳や育児用ミルクを飲む、という順番を守らない日があっても大丈夫です。

まずは、お腹がすいている赤ちゃんの気持ちを優先して、母乳や育児用ミルクで満足させてあげましょう。満足してしばらくしてから、再度離乳食にチャレンジします。

この時期の栄養の比率は、離乳食:乳汁栄養が1:9~2:8ですので、離乳食の量を気にしすぎる必要はありません。「食べる練習をしている時期」と思って取り組みましょう。

おすすめお粥レシピ~離乳食初期

ここからは、離乳食初期の赤ちゃんがよく食べる離乳食レシピを紹介します。

お粥を炊く時のポイントは、ご飯からではなく、お米から炊くと甘みが強く出てよく食べてくれる傾向があります。

また、この時期の食べ物のとろみ加減は「ヨーグルト状」が目安。水分が少ないと食べにくく感じますので、ヨーグルトの滑らかさを目標に、お湯を足してみましょう。

「かぼちゃ粥」のレシピ



かぼちゃの甘みで食べやすいお粥です。

<材料>
10倍粥:30g
かぼちゃ:5g

1.かぼちゃは、皮・種・ワタを取り1cmの厚さに切る。
2.鍋に湯を沸かし、1を入れてやわらかくなるまで煮る。
3.2を裏ごしして10倍粥に混ぜ入れる。

「ミルク粥」のレシピ



いつも飲み慣れている育児用ミルクの力を借りて、お粥に慣れてみよう!

<材料>
10倍粥:30g
育児用ミルク:5g

10倍粥が出来上がる直前に育児用ミルクを混ぜ入れて炊き、蒸らす。

離乳食中期(7~8カ月ごろ)のお粥を食べない原因

離乳食中期になり、急に食べなくなる子、離乳食初期からあまり食べずに離乳食中期の時期になった子もいるでしょう。離乳食の本を見てみると目安量は増えますが、実際に食べてくれる量は少なくて、焦ってしまうママもいるかもしれません。

でも、この時期は離乳食がスタートして2カ月しかたっていません。慌てず、赤ちゃんのペースに合わせて進めるのが大切です。

離乳食中期の赤ちゃんが食べない時に見てほしいポイントも2つあります。

お粥を食べないときのポイント1.ツブツブ感が気になる

離乳食初期で食べていたのに、急に食べなくなった子は、お粥の水分が少なくなっているのを敏感に感じ取っているのかもしれません。

10倍粥から急に7倍粥に変えた場合は、もう一度10倍粥に戻し、食べたら、9倍、8倍と時間をかけて水分量を減らしていき、7倍粥に移行しましょう。

お粥を食べないときのポイント2.少しでもOKと思おう

離乳食初期からあまり食べない子は、「食べる日が本当に来るのかな?」と、心配なことでしょう。でも、「その子なりに量が増えていたらOK」です。

ママができることは、食事が楽しい時間だということを伝えること。「食べて! 食べて!」とスプーンを口の前に持っていきがちですが、まずは、食事の時間の雰囲気づくりを見直すことがおすすめです。

おすすめお粥レシピ~離乳食中期

離乳食中期のおすすめレシピも紹介していきましょう。


「だし粥」のレシピ



だしの風味でいつもと違うお粥に仕上げてみます!

<材料>
米:20g
水:70ml
かつお昆布だし:70ml

1.米を洗い、水とかつお昆布だしに30分浸水する。
2.1に火を入れフタをして、沸騰したら弱火にして20~30分炊く。
3.火を止めて10分蒸らす。
*実際に食べる目安量は50~80g

「しらすのあんかけ粥」のレシピ



あんかけ粥にすることで、トロッと食べやすくなります。

<材料>
7倍粥:50g
しらす:5g
にんじん:10g
かつお昆布だし:150~200ml
水溶き片栗粉:小さじ1

1.にんじんは1cm幅に切る。しらすは湯がいて塩抜きし、みじん切りにする。
2.かつお昆布だしににんじんを入れて煮る。
3.2をみじん切りする。
4.鍋に3としらすを入れて再加熱し、水溶き片栗粉でとろみをつける。
5.7倍粥に4をかける。

今回は、離乳食初期、中期の「お粥を食べないときの対処法」を紹介しました。次回は、離乳食後期、完了期編を紹介します!


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  1. 加藤拓
    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
  2. 槇 紗加
    槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  3. 沖貴雄
    沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
  4. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  5. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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