子どもが白米を食べてくれないのはなぜ?原因とおすすめレシピ【離乳食のお悩み解決】

こんにちは! 離乳食インストラクターの中田馨です。

厚生労働省「乳幼児栄養調査」(平成27年度)によると、「離乳食について困ったこと」の問いに対し、

・食べる量が少ない 21.8%
・食べ物の種類が偏っている 21.2%
・食べるのをいやがる 15.9%

と、思ったように子どもが離乳食を食べてくれない悩みが多いことがわかります。

中には、主食の「白米」を食べてくれない子もいます。エネルギー源である白米(おかゆ)を食べてくれないと「この子は元気に活動できるのかな……」と心配してしまいます。

今回は、子どもが白米を食べてくれない時の対処法とおすすめレシピを紹介します。


なぜ白米を食べてくれないの?


私の運営している保育園でも、白米(おかゆ)を嫌がり、少ししか食べなかったり、全く食べない子が今までもいました。逆に、白米は食べるけどおかずは食べない子もいます。

なぜ食べないか? は、その子その子によっての理由があるので「絶対これです!」とは言えませんが、白米(おかゆ)の場合、いくつか傾向があります。

ツブツブが何だかイヤ


お米はひと粒ひと粒の粒になっています。離乳食が進み、おかゆの水分量が減ってくるとそのツブツブが食感として目立ってきます。今まで滑らかなおかゆだったのに、ツブツブが気になって「何だかイヤだなあ……」と思ってしまうのかもしれません。

子どもにそんな傾向が見られたら、おかゆを前の段階に戻してみてもいいでしょう。親は子どもにスクスク成長してほしいから「前段階に戻る?」と言われると、拒否反応を起こしてしまいがち! わかりますよ、その気持ち。でも、前段階に戻ってみると案外スムーズに進むことが多いので、だまされたと思ってチャレンジしてみてください!

ベタベタが何だかイヤ


今度は逆に「ベタベタが何だかもう嫌だなあ」と思っている場合があります。離乳食が進んで、モグモグ、カミカミがだんだん上手になってきているんだけど、水分量の多いおかゆのことを「なんだか、噛み応えがないなあ」なんて思っているのかもしれません。

この場合は、少しおかゆの水分量を少なめにしてみてもいいでしょう。そして、子どもがモグモグ、カミカミして食べているか観察してください。もし、丸のみしているようなら、まだその子にとっては硬すぎかもしれません。

「食べろ~食べろ~」の念が強い


子どもが白米(おかゆ)を食べてくれなかったら、どうしても親の意識は「白米(おかゆ)」に集中してしまいます。

ひとさじひとさじ「食べろ~食べろ~」と念を送っていませんか? 親のその気持ちが、子どもにドーンと伝わっています。「ま、食べてくれたらいいか」程度の軽い気持ちで食事に取り組めるといいですね。

イヤイヤ期なのかも


1歳半以降になって白米を食べない場合は、イヤイヤ期に突入した可能性もあります。とにかく何だか「イヤなんだ!」という思いがあります。

イヤイヤ期の場合、無理強いすると悪化する場合がありますので、「そうかそうか。食べたくないんだね」と子どもの気持ちを受け止めることがまず大切です。家族が「おいしいなあ」と機嫌よく食べる姿を見せることも効果的です。

白米を食べなくても大丈夫?


対処方法を紹介しましたが、それでもやっぱり食べない時は食べません。じゃあ「白米(おかゆ)を食べなくて大丈夫なの?」と思ってしまいますね。心配になったら、子どもの身体や表情、体調を観察してみましょう。

  • 成長曲線の範囲内でその子なりに身長、体重が増えている
  • 機嫌が良い
  • 顔色も良く、声も出ている
  • おっぱいや育児用ミルクをゴクゴク飲んでいる

このような場合は、様子を見ていても大丈夫です。例えば、おかずの中にエネルギー源になるいも類を入れるなど、工夫してみるのもいいでしょう。

混ぜご飯なら食べるけど……


混ぜご飯なら食べるという子もいるでしょう。しかし、混ぜご飯ばかり食べていると白米を食べてくれなくなるのではないか? と心配する親御さんは多いものです。

きっと親の目標は、「白米を食べること」でしょうが、ひとまず「混ぜご飯を食べているんだからOK」としましょう。時折、メニューの中に白米を取り入れて、焦らずにひと口でも食べられる経験を積んでいきましょう。

おすすめ白米(おかゆ)レシピ


子どもが白米を食べてくれないときのレシピを時期別に4つ紹介します。

【離乳食中期】 納豆のおかゆ



納豆のねばねばに助けてもらって、おかゆを飲み込みやすい状態にしてみます。

<材料>
5倍かゆ:50~80g
ひきわり納豆:10g
にんじん:10g
かつお昆布だし:100ml

<作り方>
1.ひきわり納豆は湯がいてぬめりを落とす。にんじんは目の細かいおろし金ですりおろす。
2.かつお昆布だしに(1)を入れて弱火で煮る。5倍かゆにのせる。

【離乳食後期】 さつまいもご飯



「混ぜご飯しか食べてくれなくなったらどうしよう」と感じているのなら、白米+1品のご飯から慣れていきましょう。徐々に混ぜ入れる食材を少なくしてもいいでしょう。さつまいも以外にも、にんじん、かぼちゃ、えんどう豆、コーン、しらすなどを入れてもおいしいですね!

<材料(3~4食分)>
米:100g
水:300ml
さつまいも:40g

<作り方>
1.米は洗って分量の水に30分浸水させる。さつまいもは皮をむいて5mm角に切る。
2.鍋に(1)を入れてふたをして火をつけ、沸騰したら弱火に変え20~30分炊いて、10分蒸らす。

【離乳食完了期】 しらすとほうれん草のソフトせんべい



白米も混ぜご飯も嫌がる子でも、おやつにもなるソフトせんべいに仕上げると食べてくれるというお声が多いです!

<材料>
軟飯:50g
しらす:5g
ほうれん草:3g

<作り方>
1.しらすはお湯で湯がいて塩抜きします。ほうれん草は下茹でして5mmに切ります。
2.軟飯に(1)を混ぜ入れます。
3.オーブンシートをフライパンに敷いて、(2)を3つに分けて流し入れ、両面を焼いてせんべいにします。

【幼児期】 鮭のふりかけご飯



市販のふりかけばかりでは少し気が引けるなら、手作りふりかけで白米を食べてもいいですね。

<材料(ふりかけ数回分)>
生鮭:1切れ
すりごま:大さじ1
青のり:少々
塩:少々

<作り方>
1.鮭はグリルで焼き、細かくほぐしながら皮と骨を取り除く。
2.フライパンに(1)を入れて炒る。程よく乾燥状態になってきたらすりごまと青のり、塩を入れる。白米の上にかけていただきましょう。

白米を食べないことは、食べ物の味や触感を感じて食べているという証拠。成長の証しでもあります。子どもは日々成長しています。焦らず慌てず進めていきましょう。

厚生労働省 平成27年度 乳幼児栄養調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000134208.html



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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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