大人の食事と一緒に作る離乳食「キーマカレー」【取り分け離乳食レシピ】

離乳食インストラクター協会代表理事、中田家庭保育所 施設長であり、黄金色のかつお昆布だしから作られる「和の離乳食」を推奨している中田馨さん。全3回にわたって、大人のごはんと赤ちゃんの離乳食を一度に作る「取り分け離乳食」を教えていただきます。

取り分け離乳食って何?どんなことに気をつけたらいいの?……第1回「基本編」はこちらから
大人と赤ちゃんの料理を一度に作れる「取り分け離乳食」がかんたん便利!

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こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。前回は、三色そぼろ丼の取り分け離乳食を作りました。

今回ご紹介するのは、前回と同じひき肉料理の「キーマカレー」のレシピ。大人も子どもも大好きなカレーメニューの取り分け離乳食です。

離乳食用のお粥の作り方はこちらを参考にしてみてください。
離乳食のスタートは「お粥」から!いつからどう食べさせたらいい?

取り分け離乳食レシピ「和風キーマカレー」

<材料(大人4人分+離乳食1食分)>

・ご飯:茶碗2杯分
・牛ひき肉:200g
・にんじん:1本
・玉ねぎ:1個
・ピーマン:2個
・にんにく:5g
・カレー粉:大さじ2
・トマトケチャップ:大さじ1
・ウスターソース:大さじ1
・塩:少々
・コショウ:少々
・バター:10g
・かつお昆布だし:300ml
・ゆで卵:3個

大人用の作り方



1. にんにくはすりおろす。ゆでたまごは半分に切る。

2. にんじん、玉ねぎは、初期、中期用に1cmの厚さに切って、残りはみじん切りにする。ピーマンは中期用に大きめに切り、残りはみじん切りにする。→初期・中期に取り分ける

3. 鍋にバターを入れ中火で熱して、にんじん、玉ねぎ、ピーマンを入れてしんなりするまで炒める。→後期に取り分ける

4. 牛ひき肉を入れて、色が変わるまで炒める。→完了期に取り分ける

5. 4に、にんにく、塩、こしょう、カレー粉を加えて混ぜ、トマトケチャップ、ウスターソースを加える。

6. 5に、かつお昆布だしを入れ、ふたをして弱火で20~30分ほど煮る。

7. 6の味をみて塩コショウで調節した後、皿にご飯とカレーを盛り、ゆで卵を添える。


離乳食初期用「卵黄とにんじんのおかゆ丼」



<材料>
・10倍粥:30~40g
・茹でた卵黄:1/2個
・大人用2のにんじん:10g
・大人用2の玉ねぎ:10g
・昆布だし(又はお湯):200ml

1. 大人用2から取り分けたにんじんと玉ねぎを昆布だしで軟らかくなるまで煮て、裏ごしする。
2. 茹でた卵黄も裏ごしする。
3. 10倍粥と1のにんじんを混ぜ、玉ねぎと卵黄を盛り付ける。


離乳食中期用「卵とピーマンのおじや」



<材料>
・7倍粥:50~80g
・ゆで卵:1/2個
・大人用2のにんじん:10g
・大人用2の玉ねぎ:10g
・大人用2のピーマン:3g
・かつお昆布だし:200ml

1. 大人用2から取り分けた、にんじんと玉ねぎをかつお昆布だしで煮る。途中でピーマンも煮る。
2. ピーマンは、薄皮をむいてみじん切り、にんじん、玉ねぎもみじん切りにする。
3. 2と2の煮汁50mlを7倍粥の中に入れて5分ほど煮る。
4. 卵を器に入れてフォークで細かくつぶして、3に盛り付ける。


離乳食後期用「野菜たっぷりあんかけそぼろ丼」



<材料>
・5倍粥:90g
・牛ひき肉:10g
・ゆで卵:1/4個
・大人用3のにんじん:15g
・大人用3の玉ねぎ:15g
・大人用3のピーマン:5g
・かつお昆布だし:150~200ml
・水溶き片栗粉:小さじ1~2
・味噌:0.5g

1. 牛ひき肉は沸騰した湯に入れてサッと湯がき、脂を取り除く。
2. 小鍋に、かつお昆布だし、大人用3から取り分けた野菜、1を入れてフタをして弱火で20分煮る。
3. 味噌で風味をつけ、水溶き片栗粉でとろみをつけて5倍粥の上に盛る。ゆで卵を器に入れてフォークで粗くつぶして添える。


離乳食完了期用「キーマカレー風」



<材料>
・軟飯:80g
・大人用4の牛ひき肉:15g
・ゆで卵:1/4個
・大人用4のにんじん:15g
・大人用4の玉ねぎ:20g
・大人用4のピーマン:5g
・かつお昆布だし:150~200ml
・カレー粉:極少し
・トマトケチャップ:小さじ1/4
・小麦粉:小さじ1

1. 卵は1cmに切る。
2. 小鍋に、かつお昆布だし、大人用4から取り分けた野菜、牛ひき肉を入れてフタをして弱火で20分煮る。
3. カレー粉、トマトケチャップで風味をつけ、小麦粉を加えてとろみをつける。軟飯の上に盛る。ゆで卵を器に入れてフォークで粗くつぶして添える。


サッとプラス1品!「わかめスープ」

和風キーマカレーだけでももちろんOKですが、汁物があると食べやすくもなりますし、さらに食欲をそそります!

離乳食初期、中期はキーマカレーからの取り分け離乳食だけでOK!なので、今回は、大人用、離乳食後期用、離乳食完了期用のスープを作ります。

サッと煮るだけでできるカンタンわかめスープです。

<材料(大人2人分+離乳食1食分)>
・わかめ(乾燥わかめを水で戻したもの):30g
・もやし:1/2袋
・煮干し昆布だし:500ml
・薄口しょうゆ:大さじ1/2

大人用の作り方



1.鍋に煮干しだしを入れて沸騰させ、わかめ、もやしを入れて煮る。

2.しんなりしたら薄口しょうゆを入れて火を止める。→後期、完了期に取り分ける


離乳食後期・完了期用「わかめスープ」



<材料>
・わかめ:3g(5g)
・もやし:3g(5g)
・大人用2の煮汁:100ml
*( )は完了期

1. 大人用2の薄口しょう油を大さじ1/8入れたところで取り分け、わかめ、もやしを5mm(1cm)に切る。
2. 鍋に煮汁と1を入れ沸騰したら弱火にして90秒煮る。


今回の離乳食メニューも、キーマカレーとスープを作ればOK!というメニューに仕上げました。普段の大人の料理と同じ材料で、手順も途中まで一緒だと無駄がなく、時短で離乳食を含めた家族の料理が作れるので本当に助かります。

取り分け離乳食は、引き算と足し算。赤ちゃんが食べられる食べ物を大人の材料から引いてから、大人だけの材料を足す。という考え方で普段の離乳食づくりに役立ててください!


「取り分け離乳食」についてもっと知りたい方はこちらをチェック!


中田馨さんの著書『いっぺんに作る赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)が全国書店で発売中です。
大人のごはんと同じ材料でいっぺんに作ることで、離乳食づくりがもっとラクになります。昆布だしと素材のシンプルな味の和の離乳食は、赤ちゃんも大人も病みつきになります。


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WRITER LIST

  1. よないつかさ
    1994年生まれ、神奈川県横浜市出身。恵泉女学園大学では主に有機栽培について学び、生活園芸士の資格を持つ。農協に窓口担当として5年勤め、夫の転勤を機に退職。アメリカで第一子を出産し、子育てをしながらフリーライターとして活動。一番好きな野菜はトマト(アイコ)。
  2. syonaitaro
    1994年生まれ、山形県出身、東京農業大学卒業。大学卒業後は関東で数年間修業。現在はUターン就農。通常の栽培よりも農薬を減らして栽培する特別栽培に取り組み、圃場の生産管理を行っている。農業の魅力を伝えるべく、兼業ライターとしても活動中。
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    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  4. 沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
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    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。