「令和6年産スマート米」の新米が販売開始 希望日に届く「定期便」も新米に

株式会社オプティムは、「令和6年産スマート米」(2024年産新米)を、オプティムが運営するオンラインストア「スマートアグリフード」(愛称:スマ直)や「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「STOREE SAISON(ストーリーセゾン)」にて販売開始した。

2024年度産の「スマート米」ラインナップ


「スマート米」は、株式会社オプティムが提供するAIやドローンを使い、農薬使用量をできるだけ抑えて育てられたあんしん・安全なお米のブランド。AIが病害虫の検知や、作物の葉色を診断し、必要な場所のみに必要な分だけドローンで農薬散布、施肥を行うことで、農家の方の手間を省き、環境にも食べる方にも安全なお米を栽培することができる。

「令和6年産スマート米」は、コシヒカリ、まっしぐら、天のつぶ、こしいぶき、にこまる、ミルキークイーン、にじのきらめき、ひゃくまん穀、はえぬきの9品種で、にこまるが新たに追加された。栽培したのは青森県から兵庫県までの7地域。いずれも化学農薬や化学肥料をできる限り控えて栽培している。


また、直営ECストアの「スマ直」には、「スマート米」を栽培した生産者からのおすすめコメントなども掲載されている。


残留農薬検査によりあんしん・安全を目に見えるかたちで証明


「スマート米」には、精米された白米だけでなく、白米とほぼ同様に炊けると好評の「無洗米玄米」、通常の「玄米」の3種類から選べる(選択肢は商品によって異なる)。

特に「残留農薬不検出」については、オプティムが栽培生産者・品種ごとに第三者機関に依頼して、化学的な分析機器を用いた検査を実施。「不検出」と証明された商品に「残留農薬不検出」と明記している。通常の米の流通ではこのような検査までは行っていないが、信頼性と安全性を証明することで、オプティムが掲げる「あんしん・安全」のブランディングにもなっている。それ以外にも、農薬使用回数・使用量を抑制した「特別栽培米」などもあり、スマート農業技術を用いてあんしん・安全な米を安定的に栽培できることから、付加価値向上にも一役買っている。


米不足に悩んだ方に「定期便」であんしん・安全をプラス


2024年は、国際情勢に起因する肥料などの資材高騰の影響を受けた上に、一時的な米不足が深刻となり、「令和の米騒動」と言われるまでになった。このような状況下で有利なのが、毎月決まった日に米が届く定期契約での購入方法だ。

「令和の米騒動」の最中に単発の商品は売切となってしまったが、「スマート米おすすめ定期便」の方は、あらかじめ契約していたユーザーへの在庫をしっかり確保していたため、「定期便」には影響がなかった。米の消費が少ない月は次回にスキップすることもできるため、食の安全だけでなく、食料確保の不安も解消できることから、今後はさらに定期便のニーズが増えていくと予想できる。届く品種はランダムになっているため、普段食べたことのない品種に出会えるという楽しみ方もあるという。

なお、「スマート米おすすめ定期便」の米も順次「令和6年産スマート米」に切り替わっていく予定だ。


オプティムのスマート農業ソリューション


最後に、「スマート米」の栽培に用いられているオプティムのスマート農業ソリューションをいくつかご紹介しよう。


ピンポイント農薬散布・施肥テクノロジー



ピンポイント農薬散布・施肥テクノロジー」は、オプティムが提唱するAI・IoTやドローンを活用した新しい栽培方法。生育管理にドローンを活用し、AIによって病害虫が検知された箇所のみにドローンを用いて、ピンポイントで農薬散布、また作物の葉色を診断することで追肥が必要な箇所を特定し、ドローンを用いて局所施肥を行う技術で、特許も取得されている(第6326009号)。

「ピンポイント農薬散布・施肥テクノロジー」の詳細
https://www.optim.co.jp/news-detail/40358

参考事例:
自動飛行ドローンによる水稲直播 × AI解析ピンポイント農薬散布に世界で初めて成功!【石川県×オプティムの取り組み 前編】
https://smartagri-jp.com/smartagri/1049
ドローン&AIによる新技術「ピンポイント施肥」の成果とは?
https://smartagri-jp.com/smartagri/1795


ピンポイントタイム散布(PTS)



ピンポイントタイム散布とは、生育予測に基づいて適期農作業をレコメンドし、オプティムが防除を行うサービスのこと。

主に自治体や地域単位での集団防除のかたちで実施されており、防除希望者の集計、対象圃場のデジタル地図の作成などをオプティムが請け負い、生産者が求める最適なタイミングでそれぞれの生産者の圃場に農薬を散布するというもの。

結果的に、農薬等の使用頻度・使用量を抑えながら防除の効果がより高められ、高品質で低コストな農業を実現できると期待されている。

参考事例:
大規模・多品種米栽培では「適期作業支援アプリ」が必須になる 〜丹波篠山・アグリヘルシーファーム
https://smartagri-jp.com/smartagri/3327
農家の知見をスマート農業で実現する「ピンポイントタイム散布サービス」とは
https://smartagri-jp.com/smartagri/3886


ドローン打込条播技術(ストライプ・シード・シューター・テクノロジー)



ドローン打込条播技術とは、ドローンを用いて種籾を直接水田に打込播種(はしゅ)する技術。

従来の移植と比較して育苗にかかる労力・コストの削減ができ、条播での均一播種により無人ヘリ、ドローンによる散播で課題となる鳥害リスクの回避や苗立ちの均一性を実現し、収穫量・品質向上を目指している。

なお、これまでは研究開発としてさまざまな試験が行われてきたが、種籾を打ち込むパーツは「ストライプ・シード・シューター・テクノロジー」として実用化もされている。


参考記事:
新潟県関川村とオプティム、「自動飛行ドローンによる打込み条播」の実証を公開
https://smartagri-jp.com/smartagri/4521
ドローン自動飛行&播種で打込条播! アシスト二十一&オプティムが挑む新栽培技術の現状
https://smartagri-jp.com/smartagri/3000

オプティム、田植えコストを軽減する次世代稲作技術「ストライプ・シード・シューター・テクノロジー」を開発
https://smartagri-jp.com/news/7372


スマートアグリフード(愛称:スマ直)
https://smartagri-jp.com/smartagrifood
Amazon「スマート米」販売ページ
https://www.amazon.co.jp/s?marketplaceID=A1VC38T7YXB528&me=A1WJXA4B8QIVEA&merchant=A1WJXA4B8QIVEA
Yahoo!ショッピング販売ページ
https://store.shopping.yahoo.co.jp/smartagrifoods/?sc_i=shp_pc_rcmd_selectItem_str
楽天市場「スマート米」販売ページ
https://www.rakuten.co.jp/smartagrifood/
STOREE SAISON(ストーリーセゾン)「スマート米」販売ページ
https://storee.saisoncard.co.jp/shop/h/hAA0146/

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WRITER LIST

  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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