2022年注目のお米はこれ! お米ランキング「特A」の銘柄を紹介

料理研究家でごはんソムリエの秋元です。この連載ではお米をおいしく食べるために“知っておくと役に立つお話”やレシピをお伝えします。

毎年3月に結果が発表される「米の食味ランキング」。

あの地域のお米が特Aに昇格! 何年連続特A! と特に「特A」に注目が集まっていますが、そもそもどんなランキングなのかをご存知な方は少ないと思います。

今回は、そちらも解説しながら、2021年産米(令和3年産)はどんな結果だったのか、変化や注目の銘柄なども合わせてご紹介したいと思います。


米の食味ランキングとは


今回で51回目になる「米の食味ランキング」は、一般社団法人日本穀物検定協会が行っているもので、より良いお米作りとお米の消費拡大に役立てるために、全国規模の産地品種について食味評価を行っているランキングです。

どんな評価をしている?


評価を行うのは食味評価専門のエキスパート20名で、この協会の皆さんは他のコンテストで審査員をなさっていることもあります。

評価の方法は、味の基準とする1つの「基準米」と「評価する米」を食べ比べ、白米の「外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価」について基準と同じ場合は0、異なる場合は±1・±2・±3と、非常に繊細な評価をしているのです。

そしてその総合評価から下記の5段階のランクが決まるというわけです。

  • 基準米より特に良好なものを「特A」
  • 良好なものを「A」
  • 同等のものを「A’」
  • やや劣るものを「B」
  • 劣るものを「B’」

2021年産米はどんな結果だったのか


2021年産米(令和3年産)の結果はこちら!


最も目立ったのは、最高ランクの「特A」が昨年より11銘柄減少しているということ。これは過去5年間の中でも最も少ない数で、登熟期といわれる稲穂に栄養を蓄える時期の天候の影響などが考えられています。

登熟期に晴天が続くと、光合成が盛んに行われてお米が美味しく実るため、米作りではとても大切な期間なのです。

2021年産米 特Aランク一覧


そして、「特A」の内訳は

  • 連続「特A」が27銘柄
  • 「A」から「特A」へのランクアップが13銘柄
  • 「特A」から「A」へランクダウンが22銘柄

と、継続して取得することの難しさがデータからもわかります。


今年注目を集めたお米は?


このように、昨年よりランクを下げた銘柄も多かった中、地域に関係なく昨年よりランクを上げて「特A」を取得した銘柄が「ヒノヒカリ」「きぬむすめ」「恋の予感」の3つ。

  • 「ヒノヒカリ」:こしひかりに近い味わいですが、甘さや粘りがほんの少し抑えめ。おかずを選ばない安定感があります。
  • 「きぬむすめ」:炊き上がりのツヤと色の白さが特徴で、この中では一番ソフトな食感。
  • 「恋の予感」:しっかりとした食感と弾力が特徴で、くどすぎないあっさりとした味わい。

関東地方の方には馴染みのない銘柄かもしれませんが、「ヒノヒカリ」、「きぬむすめ」は西日本を中心にとても人気のある銘柄です。こういった西日本と東日本で別の銘柄が栽培される背景には、各地方の気候の違いや地球温暖化の影響が大きくあります。

やはり都内の店頭で見かけることは少ないですが、今は重たいお米はオンライン通販やふるさと納税を利用する方も多いので、今年話題になった「ヒノヒカリ」や「きぬむすめ」などの銘柄を試してみてはいかがでしょうか。

私も和歌山県初の「特A」きぬむすめを注文してみたいと思います。

ランキング試験|食味試験|日本穀物検定協会
https://www.kokken.or.jp/ranking_area.html


■農薬の使用量を抑えたあんしん・安全なお米を選ぼう!


毎日食べるお米は、子どもや家族みんなにあんしんな商品を選びたいですね。

全国各地のこだわりの農家さんと、スマート農業でお米づくりをしている「スマート米」は、AI・ドローンなどを利用し、農薬の使用量を最小限に抑えたお米です。

玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米、農林水産省ガイドライン「節減対象農薬50%以下」のお米、そして「特別栽培米」もお選びいただくことができます。

令和3年産米「食味ランキング」で特Aを獲得した兵庫県丹波篠山のコシヒカリもラインナップ。


お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOOD  からどうぞ。

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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