「玄米」の栄養成分とは? 美容や健康によい理由を解説

玄米は完全食である」という言葉を聞いたことはありませんか?

玄米は、白米に比べて栄養価が高く、便秘やデトックスに効果があるともいわれており、健康を気にする人のなかでも注目しているという方も多いでしょう。

肥満や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病にも効果があるとされる玄米には、どのような栄養成分が含まれているのでしょうか。

玄米に含まれている栄養成分について、ご紹介していきます。


玄米の豊富な副栄養素

玄米とは、籾殻(もみがら)だけ取り除いた状態、つまり精米されていないのお米のことです。

私たちが普段目にしている白米は、「副栄養素」と呼ばれるビタミンやミネラル、食物繊維などがバランスよく含まれている、糠層(ぬかそう)や胚芽(はいが)が除去されています。

つまり、玄米にはそれらの栄養がすべて残っているということ!


玄米と白米を比べたとき、エネルギー源となる炭水化物やたんぱく質の総量の違いはほとんどありません。しかし、ビタミンやミネラル食物繊維などの副栄養素の含有量では、それぞれ数倍から十数倍の差が見られます。

たとえば、100gの玄米には、ビタミンB1が0.41mg、マグネシウムが110mg、食物繊維が3.0g含まれています。これらを同量の白米と比べた場合、ビタミンB1とマグネシウムは約5倍、食物繊維は約6倍です。

では、玄米に豊富に含まれているこれらの栄養素が、体の中で実際にどのような働きをするのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。


代謝を整えるビタミンとミネラル

玄米に豊富に含まれているビタミンB群には、「代謝」を助け、体調を整える働きがあります。お菓子やパン、麺類などで炭水化物を摂取したとしても、ビタミンB群を補給しなければ、エネルギー化は進みません。不足した状態が続くと、疲れやすくなるだけでなく、便秘や消化不良、神経過敏や肌荒れなどの症状が出やすくなります。

また、ビタミンB群は代謝以外の面でも重要な役割を担っています。玄米に含まれているのは、神経の機能を正常に保つビタミンB1、赤血球の形成や抗体の生産などに必要となるビタミンB2、神経伝達物質の合成を助けるビタミンB6など。これらはすべて水溶性で、体にためておくことができないため、毎日摂取する必要があるのです。

また、ホルモンの分泌を促してくれる「ビタミンE」も忘れてはいけません。ビタミンEには自律失調症や生活習慣病の予防、血行促進などの体調を整える働きがあります。

そして、鉄分やマグネシウム、リンなどのミネラルが多いのも、玄米の特徴のひとつ。

ミネラルには、カルシウムのように丈夫な歯や骨を作り、血液をきれいにする働きがあります。適切に摂取しないと、骨粗鬆症や貧血、神経過敏や食欲不振などの症状を招きやすくなります。


解毒作用のある食物繊維とフィチン酸

体内に取り込まれた毒素の約75%は、排泄されます。つまり、毒素の排出効率を上げるには、便秘の解消が不可欠ということ。

玄米に含まれている、白米の約6倍ともなる食物繊維は、腸の働きを促進して便秘を解消し、毒素の排出をスムーズにします。さらに、腸内環境を改善し、脂肪の吸収を抑制する働きもあります。

食物繊維の推奨摂取量は、1日あたり20gから30g程度です。ところが、近年行われた国民健康・栄養調査によれば、日本人の平均摂取量は1日あたり約14g。多くの人が十分な量を摂取できていないのです。

玄米には、化学物質や重金属に対して強力な解毒作用をもつフィチン酸も多く含まれています。フィチン酸は、水銀や鉛といった有害物質と結合して、体外に排出する働きをします。

食物繊維やフィチン酸がもつ解毒作用によって、玄米食は自然食志向の方やアレルギー体質の方からも高い支持を得ています。

ちなみに、玄米を発芽させた「発芽玄米」には、これまでご紹介してきた栄養素に加え、白米からの摂取が難しい「ギャバ」などの栄養素も豊富に含まれています。

毎日の食事のバランスが気になるという方は、ぜひ取り入れてみてください。


玄米は「おかずつきごはん」


健康を保つために必要とされるビタミンやミネラル、食物繊維を炭水化物と同時に摂取できる玄米は、いわば「おかずつきのごはん」。

玄米食なら、消化・吸収・代謝を助け、健康増進や美容、ダイエット、便秘解消などに貢献する栄養素をバランスよく摂取することができます。

しかし、玄米は白米と違って浸水時間が長く炊飯が難しい、食感や味が苦手、という方もいらっしゃるでしょう。そういった方にピッタリなのは、白米と同じように炊ける「加工玄米」。手軽で、もっちりとした食感が美味しく、一般的な玄米と栄養価も変わりません。

さまざまなメリットがある玄米を、日々の食事に取り入れてみてくださいね!


■気になる農薬。安心な玄米を選ぼう!


栄養豊富で健康によい玄米ですが、気になるのが農薬の問題です。

お米に残留農薬がある場合、農薬は油に溶けやすい性質があるため、7割〜8割は脂質が多いぬかや胚芽の部分にたまるとされています。ぬかや胚芽は精米すれば取り除かれる部分ですが、それらが残ったままの玄米で食べる時には少し気をつけたいところ。

玄米を購入する際は、「農薬残留検査」をしっかりした商品を選びたいものです。

全国各地のこだわりの農家さんと、スマート農業でお米づくりをしている「スマート米」は、AI・ドローンなどを用いて農薬の使用量を減らした、農家にも消費者にもやさしいお米。玄米も安心してお召し上がりいただけます。

●レンジで簡単に玄米生活! パックごはん「寝かせ玄米ごはん」


電子レンジで約2分温めるだけでもちもち食感のおいしい玄米が食べられるレトルトごはん「国産スマート米 寝かせ玄米ごはん」もご用意。

圧力釜で炊き上げた後、3~4日寝かせる「寝かせ玄米(R)」の製法で仕上げているので、玄米特有の食べにくさがありません。

忙しい方や、お弁当に持っていく方、家族の中で自分だけ玄米を食べるという方も、いつでも手軽にふっくら玄米をお召し上がりいだだけます。

お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOODからどうぞ。

【コラム】今日から始める玄米生活
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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