栄養満点の玄米のふっくらおいしい炊き方~炊飯器・圧力鍋~

はじめまして。管理栄養士の柴田真希です。

学生時代から健康オタク。家族は白米を食べていても、自分だけマイ炊飯器を買って自分だけ栄養バランスの優れた玄米もよく食べていました。

しかし、玄米を食べるといつも胃がキリキリして、今思えば消化しやすいように炊けていなかったのです。現在はふっくら美味しく炊けて、体調もバッチリ♪ せっかくの栄養満点な玄米をきちんと炊いて消化・吸収しやすくしてあげましょう!

玄米の消化・吸収には「炊き方」が大事!

精白されていないお米である玄米は白米に比べて栄養価が高いのは皆さんご存知だと思います。

白米と比べると代謝をサポートするマグネシウムが4.8倍、鉄が2.6倍。ビタミンB群も豊富でビタミンB1は5.1倍、B2は2.0倍含まれています。また不足しがちな食物繊維も6.0倍と豊富です。おかずだけでは不足しがちな栄養素も主食を白米ではなく玄米にすることでカバーすることができます。

しかし、大切なのは消化と吸収。玄米は殻が堅いため、小さなお子さんやお年寄り、胃腸の弱い方などにはしっかりと炊けていないとこれらを阻害してしまいます。

美味しく、食べやすく炊き上げるためにはどのようにすれば良いでしょうか。「圧力鍋」と「炊飯器」を使った玄米の炊き方をご紹介します。

玄米の炊き方、基本のき


【材料 2合分(圧力鍋の場合)】

玄米 2合
水 400cc
塩 小さじ1/2

【材料 2合分(炊飯器の場合)】

玄米 2合
水 600cc(もしくは炊飯器の釜の玄米の水の分量)
塩 小さじ1/2

【作り方】
1.下準備:玄米を洗う



まず玄米についたチリやホコリを洗い流します。

次に玄米を両手ですくい、手の平で擦り合わせるようにしたり、ザルで傷つけるようにしたりして洗います。

こうして表面を傷つけるようにして洗うことで水を吸水しやすくします。


水と塩を入れ、6時間以上浸水させます。

2.玄米を炊く


<圧力鍋の場合>


圧力鍋の蓋をしっかりとし、圧力調節がある場合は高圧に設定し強火にかけます。

圧力がかかったら弱火にし、15~20分炊きます。


10分ほど蒸らし、圧力が抜けたら蓋をあけ、切るように混ぜます。

<炊飯器の場合>

水の分量が圧力鍋の時と異なりますが、浸水までは同じです。


「玄米モード」で炊き、蒸らし終わったら蓋をあけ、切るように混ぜます。

玄米の炊く時のポイント

  • 塩を入れる
塩は、ぬかや胚芽の臭みを取るため、そして水の吸収率を高めてふっくらと炊きあげるために加えています。お好みの自然塩を加えるようにしましょう。

  • パサパサしている場合
炊きあがりがパサパサしていると感じた場合は、水の分量を増やすか、浸水時間をもう少し長めにとるようにしましょう。逆に、炊きあがりがべしゃっとしてしまうようなら、水の分量を減らしてください。

  • 圧力鍋と炊飯器はどちらがおすすめ?
好みがありますが、圧力鍋で炊いたほうがもっちりとした食感になりやすいと言われています。炊飯器でも圧力がかかるものもあるので毎日炊飯するのに続けやすいものを選ぶようにしましょう。

玄米を食べる時のポイント

  • しっかりとよく噛んで
消化しやすいように炊き上げた玄米も早食いだったり、よく噛んで食べなかったりしては意味がありません。よく噛むことで甘みが増し、美味しくなる玄米。味わっていただきましょう。

  • 保存は冷凍
浸水時間や炊飯時間が白米に比べて長い玄米を毎日炊飯するのが難しい人は多めに炊いて保存することがおすすめです。その場合、冷蔵ではなく炊きたてを、1食分の小分けにして急速冷凍しましょう。再度食べる時は蒸し器で蒸すか、電子レンジで解凍を。ふっくら、もっちりとした玄米を楽しむことができます。


  • アレンジも可能!
玄米がやはり苦手と言う方や毎日玄米では飽きてしまうと言う方は、炊き込みごはんやチャーハン、混ぜごはんにアレンジも可能なのでおすすめです。また少し残った玄米は、ひき肉などに混ぜてハンバーグのかさ増しにしたり、餃子の肉ダネにしたり、料理にもアレンジができます。


主食を玄米に変えると腹持ちが良くて間食知らず。疲れにくくなったり、太りにくくなったり、便秘が解消したり……さまざまな体調の変化を感じるようになるのではないでしょうか。主食を変えるだけと、とても簡単!ぜひ試してみてください。

■新米もいよいよ登場、安心・おいしい「スマート米」

全国各地のこだわりの農家さんと、スマート農業でお米づくりをしている「スマート米」は、先進のIT技術を利用し、農薬や肥料の使用量を最小限に抑えて育てたお米です。特別栽培米残留農薬不検出のお米も。各地のおいしい銘柄をラインナップしています。白米と同じように手軽に炊ける無洗米玄米もあります。お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOOD  からどうぞ。

【コラム】今日から始める玄米生活
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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