移住セミナーで決心! さわちん一家、移住する!【農家見習い・さわちんの「リアルタイム新規就農日記」第3回】

「SMART AGRI」をご覧のみなさん、こんにちは。

さわちんと申します。

現在37歳で、妻と小学生の子ども2人の4人家族です。

第3回となる「リアルタイム新規就農日記」。前回は、農業の人材サービスを行っている会社への転職と、自身の就農への決意について記載しました。

「人材サービス」という形で、農業に携わっていくなかで見えてきた、農業の素晴らしさや厳しさ、そしてたくさんの農業経営者が話す「農業は面白い!! 」という言葉。

これらを広く伝えていきたい! と考えた私は、自身がモデルとなるべく就農を決意し、徳島県主催の移住セミナーへと足を運びます。


いざ、移住セミナーへ!!

移住セミナー当日、子ども達を両親に預け、妻と二人で東京・有楽町に出かけました。

少し緊張した面持ちの妻は、「何かに勧誘されるんじゃないかな……」とか「このあとしつこく連絡されるんじゃないかな……」といった不安を抱えているようでした。

会場に到着すると、20席くらいの椅子はほとんど埋まっていました。

一人で来ている中年の方や、子連れの若い夫婦、年配のご夫婦など、さまざまな世代の方が参加していて、改めて「移住」というキーワードに興味がある方ってたくさんいるんだなぁと感じていたところで、セミナーがはじまりました。

最初は、徳島県で移住コンシェルジュとして活動されている方が、これまでお世話した移住にまつわる経験談を聞かせてくれました。

話の中で印象に残ったのは、「移住は決して、一大決心しなくてもできる! 」ということ。

「移住先が合わなければ戻ってくればいいし、人生は長いんだし! 」という言葉は、これまでの「移住」に対するイメージをかなり覆してくれました。

妻にも、この言葉はとても響いたようで、熱心に話を聞いていたのを覚えています。

次に、個別相談会の時間になった時、移住コンシェルジュの方に「移住×就農って、ぶっちゃけどうですか!? 」という質問をぶつけてみました。

コンシェルジュの方曰く、徳島県ではいろんな農業が行われている中で、特に阿南市に「加茂谷」という、移住×就農に力を入れている地区があり、「加茂谷げんきなまちづくり会」というNPO法人の方々が、いろんなお世話をしてくれますよとのこと。

すでに移住×就農を果たした方もいらっしゃいますし、帰省した際に実際に会ってみたらどうですか? と勧めてくれました。

帰りの電車で、妻にセミナーの感想を聞いてみたところ、

「加茂谷に行って、いろいろ話を聞いてみたいね。」

「移住セミナーって、変な勧誘があるわけでもなく、とっても勉強になるね。」

と、とても好印象でした。

毎年、お盆には帰省していたので、思い切って

「次のお盆に帰省したとき、加茂谷に行ってみない? 」と提案してみたところ、「うん、行ってみよう! 」との答えが!!

やった! セミナーに行って良かった!!

私の思い描いている計画が、一歩前進した瞬間でした。


加茂谷地区でのたくさんの発見

そこから少し時は流れて、お盆に加茂谷地区にやってきたさわちん一家。

目に入るのは、美しい山々や川、一面の田んぼといった、日本の原風景のような景色ばかり。

こんな景色の中で暮らしていけたら、どんなに素晴らしいだろう。まだ想像もつかないけど、きっと今よりはのびのびと生活できるはず。

子どもたちは、「なにもない所だね! 」とびっくりしていましたが(笑)

そして、加茂谷げんきなまちづくり会の会長と、阿南市の移住コーディネータの方、先輩移住者の方に集まっていただき、直接お話をさせてもらいました。

特に会長は、ずっと農業を営んでいる方で、私がこれまで出会った方と同じく「農業は面白い! 」という考えを持っていらっしゃいました。

とはいえ、こちらで気になるのは、「住まい」と「農地」。新築の家を建てる余裕もないですし、農地が無ければ農業を始めることもできません。

そんな私の気になるところは、加茂谷げんきなまちづくり会にて、加茂谷地区で空き家や農地を積極的に探しており、良さそうな物件があれば、移住者の方に斡旋するという活動を行っているそうです。

ただし、必ず希望通りに見つかるとは限らないので、そこはご了承くださいとのこと。

また、加茂谷地区で農業を始める利点として、地元のスーパーマーケットと連携した直売システムを構築していて、出荷した野菜の売り上げ状況をスマホの画面で確認することもできるよ、と教えていただきました。

イラスト:ヤマハチ
とっても明るい先輩移住者の方も、移住後に就農しており、農業は大変だけど、加茂谷地区に住む方々のやさしさに支えられ、とても楽しい生活をおくっているとのお話が。

他にも、田舎での暮らしぶりや、遊べるスポット、就農した際の収支モデル等も見せていただき、たくさん理解を深めることができました。

何より、皆さんの明るく優しい人柄に触れ、次第に私も妻も加茂谷地区の一員になったような、そんな気持ちに包まれたのでした。


さわちん一家の決断、「加茂谷地区へ移住する!! 」

その夜、子どもたちを寝かしつけた後に妻と話をしてみました。

私「今日の話を聞いて、どう思った? 」

妻「子どもたちをのびのび育てられそうだし、いいかも。」

私「農業という仕事については、どう? 」

妻「大変そうだけど、ちゃんと生活できるんだね。何より一緒に頑張れるしね。」

そのあとも、先輩移住者が中心となって行うお祭りに参加してみたり、電話で直接話を聞いたりしながら、「移住」に向けての情報収集を行いました。

子どもの学校のことや、病院をはじめとした生活環境のことについても、良いことも悪いことも含め、皆さんが丁寧に教えてくれました。

さらに、タイミングよく素敵な空き家が見つかったところで、運命を感じたさわちん一家は、移住を決断するのです!

しかし、一つ大きな問題が。まだ肝心の農地が見つかってなかったのです。

そんなときに阿南市の職員の方から、

「農地を探している間、補助金をもらいながら農業大学校で勉強するのはどう? 」

という提案をいただきました。

農業大学校?? なんだそれ?

ここまで勢いよく走ってきた私は、次に具体的に就農するにあたってのさまざまな道を調べていくことになります。
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WRITER LIST

  1. 福田浩一
    ふくだこういち。東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。現在は主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。http://www.ijas.co.jp/
  2. 中村圭佑
    なかむらけいすけ。明治大学農学部卒業後、日本農薬株式会社に約7年勤務。その後、大手経営コンサルティング会社を経て、FOOD BOX(現在登記準備中)を2019年7月に起業。Facebook:https://www.facebook.com/foodboxjp/、Instagram:https://www.instagram.com/foodbox_jp/
  3. 百花繚乱
    趣味は料理、漫画、読書のミドルの男です。商社勤務で全国や海外を転々しているうちに、故郷に哀愁を覚え、約10年前に地元の農業関連会社にとらばーゆ。
  4. さわちん
    2児の父。あるきっかけにより農業のイメージを変えたいと考え、16年間のサラリーマン生活にピリオドを打つことを決意。2020年春、家族で田舎に移住し、新規就農を目指す。自身が「移住×就農のモデルケース」となるために、いろんな方面へ向けて奮闘中。
  5. 藤本一志
    ふじもとかずし。大学・大学院の6年間を通して地域づくりと農業の活動に関わる。1年間のサラリーマン生活の後、学生時代から活動していた地域に移住し、2拠点居住を開始する。移住支援を通じた地域づくり活動に取り組む傍ら、兼業農家として稲作に取り組む。