Uターン就農1年! 直面している「困ったこと」【さわちんの「リアルタイム新規就農日記」第9回】

「SMART AGRI」をご覧のみなさん、こんにちは。コケチンファーム代表のさわちんです!

前回は、さわちん自身の2021年4月~6月の収支をお伝えしつつ、営農状況を振り返ってみました。まだまだ駆け出しのさわちんの収入は、とっても頼りない数字だったので、改めて就農補助金のありがたみがとても胸にしみました。でも、この補助金の支給は5年間という決まりがありますので、その間にしっかりと稼げる農家に進化していきます!

また、「適正なチンゲンサイの価格」についても考えてみましたが、周りの先輩方含め、「自分で作った野菜はいくらで売ればいいんだろう? 」という悩みを抱えている農家さんが多いように感じます。相場を意識する必要があるとはいえ、少なくとも採算ラインには乗せられるようにしたいですよね。コケチンファームでは、営農状況や目標を取り入れた、根拠のある価格付けができるように頑張りたいです。

さて今回は、就農して1年が経過しようとするさわちんが、いま改めて直面している「困ったこと」についてお伝えしようと思います。

この内容が、これから就農を目指す方や、就農して間もない方、田舎暮らしを始めた読者の皆さんの「わかる~! 」になれば幸いです。



第5位 水やりや農薬の量とタイミングの「ベスト」がわからない

経験が圧倒的に少ないからというのもありますが、とにかく「ベスト」な量とタイミングがわかりません。水やりについては、土の乾き具合や、チンゲンサイの葉っぱをよ~く観察して、量を決めています。自分なりに考えたり、先輩に聞いたりしているのですが、どうしても感覚論から脱することができません。

「土壌水分量が○○%になったら、○○分間水やりをする」というのが策定できれば、誰でもベストな量がわかるのですが……。やっぱりスマートセンサーを圃場に導入し、「見える化」を進める必要があると思います。

農薬についても、ベストなタイミングや量・濃度は未だつかめず……。最近は、害虫の被害をうまく抑えられているのですが、寒くなってくるこの時期だから単純に害虫がいないのか、バッチリ農薬散布のタイミングがはまったのか、正直わかっていません。農薬裏面の指標も、結構あやふやなんですよね~。この辺りも指標を作れたらなぁと思う毎日です。



第4位 出役(でやく)で役に立つ方法がわからない

農業というよりは、田舎暮らしの困ったことに近いのですが、最近痛感したことです。

さわちんが住んでいる田舎(田舎ならどこでもと思っていますが! )では、年に何回か「出役(でやく)」と呼ばれる力仕事に招集されることがあります。先日は、町の排水路の邪魔になっている竹の処理に駆り出されました。


5~6mにもなる竹が生い茂っている山に入っていって、のこぎりでガンガン切り倒していく諸先輩方。ケガしちゃったら……とか、倒れて道路を塞いでしまったら……とか、想定してしまうさわちんは、すっかり置いてきぼり。

「遅いぞ~、若いの! 」と叱咤激励をいただくことになりました。


他にも、小さめのユンボを使った耕作放棄地の整地や、ダンプでの枯れ木を運搬など、今まで経験したことない作業ばっかり。元サラリーマンのヒョロガリさわちんは、あっけにとられるばかりです。なんとか役に立てるように、まず何からすべきか、とりあえず筋トレからはじめています。


第3位 運転が下手

これも非常に重要なことです。さわちんはとにかく運転が下手くそ(笑)。

もちろん買い物に行くくらいなら何の問題もありませんが、圃場に向かう農道はとにかく狭いんです。軽トラでも結構ギリギリな道だったり、ものすごく急な山道だったり、油断したら脱輪するような道ばかり。


実際、軽トラが脱輪してしまって、頼れるオジサマ達に助けてもらったことが多々ありますし、脱輪したトラックを助けたこともあります。教習所以来のジャッキアップでのスペアタイヤ交換でしたが、何とかやり遂げました。


ちなみに耕うん機の運転も下手くそで、まっすぐ耕すことができません……。精進あるのみですね。


第2位 プログラミングスキルがない

さわちんは元IT会社でサラリーマンをしていましたが、プログラミングは専門外でした。簡単なことはできますが、かゆいところに手が届くようなアプリを自作したいなぁと思うことが多々あります。

例えば、これまでの実績から種まきや定植などの作業予測を自動で算出したり、その作業予測を愛用している「アグリノート」と連携させたり。


今はスプレッドシートを利用して、手動で作業予測を行っているのですが、少し手間に感じています。これらがアプリで自動でできたらなぁ! 実現できるのは、少し先になりそうです。


栄えある第1位 燃料代が高い!!

これはさわちんがなんとかできることではありませんが、今困っていることのぶっちぎりの1番は、燃料代が高いこと!

田舎では、移動手段がほぼ自家用車なので、燃料が高騰するとそのぶん家計を圧迫します。しかも農家は、トラクターや耕うん機、動噴(どうふん)、草刈り機など、農作業に必要な器具のほぼすべてでガソリンや軽油が必要になります。なんとか節約しながらやりくりしていますが、経費が恐ろしいことに……。

岸田首相、なんとか対策をお願いします!



番外編 コケチがえさばっかり食べて、卵を産まない(笑)

そして、こちらは番外編(笑)。

うちのコケチたちもすっかり大人になり、美しく(?)成長しました。毎日元気にえさを大量に食べるのですが、肝心の卵をたまにしか産んでくれません。さわちん一家は、卵はスーパーでは買わず、100%コケチの卵に頼っています。そのため、産んでくれないと、夕食のおかずから卵料理がなくなるのです。

子どもたちは「卵焼き食べたいぞー!」とブーブー文句を垂れるのですが、「コケチにお願いして! 」とかわしています。なんとか食べたえさ分の卵は産んでほしいですね(笑)


いかがでしたか。農業、そして田舎暮らしで困っていることをランキング形式でご紹介してみました。いくつか身に着けたいスキルも挙げてみましたが、いずれ自分でできるように、勉強を続けていきます。


ということで、年内の更新は今回で最後!
次回は、2022年の抱負をお伝えしようと思います。農家として一皮むけるために今後の数値目標をしっかり決めていき、毎日をきびきび過ごしていきたいです。お楽しみに!

【農家コラム】さわちんの「リアルタイム新規就農日記」
SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

RANKING

WRITER LIST

  1. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  2. 田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  3. さわちん
    2児の父。あるきっかけにより農業のイメージを変えたいと考え、16年間のサラリーマン生活にピリオドを打つことを決意。2020年春、家族で田舎に移住し、新規就農を目指す。自身が「移住×就農のモデルケース」となるために、いろんな方面へ向けて奮闘中。
  4. 福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  5. 窪田新之助
    農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。日本経済新聞社が主催する農業とテクノロジーをテーマにしたグローバルイベント「AG/SUM(アグサム)」プロジェクトアドバイザー、ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP 4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。