中玉トマトで国内トップの反収を上げる最先端園芸施設──北杜市農業企業コンソーシアムの実践<上>

山梨県北杜市で農業団地が誕生している。企業が次々に農業へと参入し、環境制御型の園芸施設を設置しているのだ。

それぞれの企業は資本や労働を集約させた経営を展開すると同時に、労働者の不足や農業残渣の処理、商品の輸送といった共通の課題を克服するための「北杜市農業企業コンソーシアム」を形成している。同地を訪れたのでレポートする。

フェンロー型を進化させたセミクローズド型

北杜市の農業企業コンソーシアムの会員となっているのは17企業。その顔ぶれを見ると、イオンアグリ創造株式会社や株式会社明野九州屋ファーム、株式会社村上農園など、すでに農業外で馴染みとなっている法人に加え、ディズニーランドを運営する株式会社オリエンタルランドや日通ファーム株式会社といった意外な名前もある。


今回最初に訪れたのは、広大な敷地面積の中に2haの環境制御型の園芸施設を運用している有限会社アグリマインド。もともとは大豆の生産と、それを原料にした豆腐づくりを主な事業としてきた。それが2014年、突如としてカゴメ株式会社と契約し、中玉トマトの生産に着手。いまや10a当たりの平均収量は65トンと国内トップレベル。

経験値がなかったトマトの栽培で、参入から数年にして、なぜこれだけの実績を上げられるようになったのか。

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  1. 蒼井ネコ
    農学系の兼業ライター。某大学農学部、某農業レストラン、某飲料会社商品企画を経て、現在は某マルシェアプリでwebマガジン編集として働きながら、猫様のお世話をしている。
  2. 大坪雅喜
    おおつぼまさのぶ。1973年長崎県佐世保市生まれ。FARM DOI 21代表(農業者)・アグリアーティスト。 早稲田大学第一文学部史学科考古学専修卒業。学生時代に考古学、水中写真、自然農という世界を覗き込む。2006年9月、義父が営む農業の後継者として福岡県大川の地で就農。農業に誇りを持ち、未来には普通となるような農業の仕組みやサービス(カタチ)を創造していくイノベーションを巻き起こしたいと考える。縁のある大切な人たち(家族)と過ごす物心ともに満たされた暮らしの実現こそが農業経営の最終的な目的。現在、佐賀大学大学院 農学研究科 特別の課程 農業版MOT 在籍中。
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    おおしろ みゆう。フリーランス編集ライター、大城文筆事務所所長。一次産業ほか地域文化、アウトドアなどお天道様系分野を専門に編集・執筆している。自転車で鍛えた脚力を活かし、農家さんのお手伝いをしながらインタビュー取材を積極的に行う。玉掛け免許と床上式操作クレーン免許所持。
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    いちゅうゆうじ。株式会社収穫祭ベジプロモーター。福岡県農業大学校卒。オランダで1年農業研修。元広告代理店勤務を経て、新規就農6年目。令和元年5月7日に株式会社収穫祭を創業。主に農業現場の声や九州のイベント情報などを発信している。