農業参入企業が共通課題を解決する、北杜市農業企業コンソーシアムの実践<下>
企業が次々に参入し、農業団地が誕生している山梨県北杜市。前回紹介した有限会社アグリマインドだけではなく、ほかに参入した企業の多くが環境制御型の園芸施設でトマトやパプリカを生産している。
また、参入企業が共通の課題を解決するため、「北杜市農業企業コンソーシアム」を形成している。
レポート後編では、参入企業のひとつ、株式会社リコペルの事例と、共通課題の解決策についてお伝えする。

今回もう1カ所訪ねた株式会社リコペルは、フェンロー型の園芸施設で隔離土を使ったミニトマトの養液栽培をしている。
土を地面から離して根域や土中の水分を制御することで、根に適度な乾燥ストレスを与え、果実の糖度はイチゴと同程度の12度にまで高めることに成功した。果実の色が日本の伝統色である「思い色」に近いところから「おもいろトマト」というブランドで販売している。
また、参入企業が共通の課題を解決するため、「北杜市農業企業コンソーシアム」を形成している。
レポート後編では、参入企業のひとつ、株式会社リコペルの事例と、共通課題の解決策についてお伝えする。
隔離土でミニトマトを養液栽培──株式会社リコペル

今回もう1カ所訪ねた株式会社リコペルは、フェンロー型の園芸施設で隔離土を使ったミニトマトの養液栽培をしている。
土を地面から離して根域や土中の水分を制御することで、根に適度な乾燥ストレスを与え、果実の糖度はイチゴと同程度の12度にまで高めることに成功した。果実の色が日本の伝統色である「思い色」に近いところから「おもいろトマト」というブランドで販売している。
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